脳内の可視化の話し
トヨタの中でムダ取りの方法は様々ありますが、基本的な事は5Sです。
5Sとは、整理、整頓、清潔、清掃、躾の5つのことで、アルファベットで書いた時の頭文字Sが5つあるので5Sと呼んでいます。
5Sについての新解釈として、以前にブログで書いておりますが、今回は脳内の5Sについて書いてみます。
私が思うのは、仕事のできない人、論理的な話しのできない人は、脳内が散らかっています。
必要でない事がたくさん詰まっていて、必要なことが中々出て来ない。
脳内がゴミ屋敷のようになっているのです。
逆に、仕事の出来る人は、脳内の5Sが徹底的にされており、必要なことがスッと出て来ます。
人の話しを聴きながら、脳内に図や絵が描かれており、それに関連する自分の考えがスッと結び付きます。
その図を見ながら(実際には思い浮かべながら)話しをするので、非常に整理して話しているように感じます。
PREP法という話し方があります。
- Point 結論
- Reason 理由
- Example 具体例
- Point 再度結論
「私は、今回の議案には反対です。(言いたい結論を先に言う)
理由は3つあります。(3つ以上は多過ぎ)
○○、○○、〇〇です。
具体的には、○○○○です。
このような理由で、私は反対です。(再度、結論を言う)」
このように話すと、非常に頭の中が整理されているのがわかります。
これが出来る人は、脳内に原稿ができあがっているのです。
話しながら考える人ではありません。 整理してから話しています。
このような脳の中を作り上げるには、脳内がスッキリしていなければなりません。
では、脳内をスッキリさせるにはどうしたら良いでしょうか?
私がやっているのは、ノートの活用です。
脳の中をスッキリ整理するには、ノートを活用するのです。
私は、できるだけ脳内を空っぽにします。
脳内を空っぽにするために、必要なことは直ぐにノートに書きます。
忘れるために、ノートに書き込むということです。
予定ややるべき事など、思った瞬間にノートに書きます。
そうすれば、忘れても構わないのです。

ただし、もう一つ重要なのは、何度も何度もノートを見るクセをつけることです。
見て思い出す。 そして、やる事をその時に決める。
私が現役の時は、週末や家に居る時は、仕事のことをいっさい考えません。
月曜日の朝、会社に早めに行って、ノートを見て思い出していました。
ストレスに感じることや、プレッシャーを感じることは、全て忘れる訓練をしました。
そのために、ノートに全てを書くことを習慣にしたのです。
ただし、準備を怠りません。
明日の朝に必要なことは、前の晩に用意します。
朝起きて色々と考え選択する作業を省くためです。
着る服、持ち物など、何も選択しなくても良いようにしておきます。
こういった習慣を繰り返していると、ノートに書いたことが脳内に広げることができるようになってきます。
ノートによって、脳内を整理しているのです。
最近流行っているジャーナリングも、書くことによって脳内のモヤモヤをスッキリさせていると思います。
書いた記憶が脳内に残っているので、自分が何を考えていたのかを思い出しやすくなります。
毎日繰り返していると、ノートのどのあたりに書いたかも思い出すことができます。 右のページか左のページか、上段か下段か。
書くことは、脳の深層部に記録されます。
脳にあることを紙面に落とす作業は、非常に有効です。
もう一つ、仕事を効率的に進める私の習慣があります。
資料を作成するとき、頼んだ人に60%の出来上がり状態で見せます。
資料のコンセプトがはっきりしない時は、5行ぐらいの箇条書きを見せて、「骨子はこれで良いか?」と伺いを立てます。
こうして、初期段階で見せることにより、軌道修正が容易になるからです。
やり直しのムダが、大幅に削減されます。
ですから、現役時代も部下達に早い段階で見せなさいと指示をしていました。
このクセがついていない人は、出来上がってから持ってきます。
そして、全面やり直しを、何度も何度もやらされるのです。
わかっていないまま完成させるのは、大変危険です。
上司は、こういった習慣も教えなければなりません。
これも、5Sの躾(しつけ)です。
逆に、仕事のできない上司は「なんだ、出来ていないじゃないか。 完成してから見せろ。」と言います。
仕事のできる人、できない人の差は、こういった習慣によるものがほとんどです。
このような「習慣」を教えることは大切なことです。
能力差があっても、習慣を標準化することはできます。
ですから、私はノートのとりかたについても、口やかましく指導をしてきました。
会議が終わったあとに、「ノートを見せなさい」といって、抜き打ちで書き方を点検しました。
同僚達には、「そこまでしなくても、、、」と言われたこともあります。
仕事は、結果オーライではありません。
仕事をするプロセスも良くなければ、良い結果もでません。
ノートをとるという作業は、仕事のプロセスの一部です。
ノートすら持っていない人は、論外です。
どうやって、結果を出すのでしょうか?
ノートに書くことによって、脳内のストレスを低減させるという内容でした。
脳内を可視化させるために、考えていることを紙面に落とす習慣を身につけましょう。