トヨタには、目標達成シートが2種あります。
一つは、方針に対して自分が具体的に何をするのか?を3~4つ書きます。
もう一つは、リーダーシップや知識の向上、人望や人間力などについて、具体的に何を行動するのか?を書きます。
◆ 今回は、人間力について書きます。
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私も還暦を過ぎて思うことは、年齢相応の“深み”というものを持っているのか?と、自問することがあります。
世の中には、若いのにしっかりした者が居たり、歳を取っているのに人間性に劣る人も見かけます。
一体、その“深み”というものは、どうやって身に付けるのか、色々と考えています。
深みの中には、当然“人間力”が入っていると思います。
一体、人間力とは何でしょうか?
人間力の中には、経験と知識が入っていると思います。
知識を得るには、経験から得るものもありますし、本を読むことで得るものもあるでしょう。
ある人が言っていたのですが、人格を上げるには、本を読むことらしいです。
また、経験といっても、ただ日々過ごしているだけでの経験のことでは無いと思います。
例えば、ヒマラヤ登山経験者、宇宙飛行士、人間国宝認定された人。
そういう方々は、経験している事が桁違いに多いと思うのです。
そこまで行かずとも、一般の人でも、多くの失敗経験のある方、多くのチャレンジをして来た人など、経験値の多い方が居ます。
そういう方々が、“深み”というものを得ているのではないでしょうか?
逆に、現在の世の中の状況では、深みを得ようとせず、逆に 浅く、軽く、早く知る“タイパ”(タイム パフォーマンス)の良い方法のほうが、好まれています。
そういう中で過ごすと、なかなか深みを出す経験をすることが無いと思うのです。
しかしながら、そういった中でも経験で得た知識を引き出しに入れることが出来ます。
それは、「振り返り」です。
失敗したことを振り返るのです。
過去の事を振り返っても仕方が無いという人も居るのですが、失敗こそ得る知識があるものです。
将棋の世界には、「感想戦」というのがあります。
敗者が、勝負の直後に負けた要因を振り返るのです。
勝者は、とことん敗者に付き合わなければなりません。
二人で、要因を探るのです。
その時々で、何を考えていたのかを言い合うのです。
こういう振り返りをすることで、将棋の底上げが行われるのです。
また、そういった失敗以外にも、過去の経験からトラウマになった事象についても、振り返って、その時の感情を見つめる行為が、トラウマを取り去ることが出来る方法だと言われています。
これは、ハーバード大学の小児精神科医 内田舞さんが様々な実証実験から言われていることです。
失敗や負けた経験は忘れるのではなく、その経験から得たこと、何を考えていたかを客観的に考えることで、それは良い経験となるのです。
そういう行為を繰り返すことにより、人間は深みが増します。
本を読んで知識をつけ、過去の失敗を糧にして、新たなチャレンジを繰り返す。
そして、悲しむのではなく、それを楽しんでいく。
だから、振り返ることは大切だと思うのです。
振り返って、自分の栄養にするのです。
そういう楽しみ方も良いものだと思うのです。
