日本人はとにかく時間に正確だし電車は1分も遅れないと、海外訪問者の意見をよく耳にします。

確かに、時間を守ろうとする風潮があると思います。

そういった事は、自慢できる事だとは思うのですが、果たしてそうだろうか?と思うこともあります。


例えば、会議。

日本人は、会議の開始時間に対して厳格です。

「5分前行動」などと称して、会議室の席に5分前には座っていないとならないというのが、良くある会社のオキテです。😄

しかしながら、開始時間には厳しいものの、終了時間は守らないのです。😅

 ダラダラと、あーでも無い こーでも無いと、結論の出ない延々と続けられる生産性の無い話しが続く。

気が付くと、1時間を超えている。

そういった場面に多く出会います。

だから、時間に厳格というのは、幻覚です。😅


時間に厳格だというのは、悪い意味でもあります。

融通がきかない日本人のイメージでもあります。

少し遅れた、ちょっとだけ早かったという場面で、サービスを提供してくれない場面に会う事があります。

ちょっとぐらい融通をきかしてくれてもいいのに。   そういう事が無いですか?

一方で、日本人はおもてなしをする民族だと自慢しています。

融通はきかないけど、おもてなしはするよ。   ???

どういう事でしょう。

外国人旅行者達はその矛盾した場面に出会い、困惑しています。

公共交通機関を利用すると早くホテルに着くのに、チェックイン出来ない。

1泊10万円の宿でもそうである。(勿論、そうでない宿もある)

どうやって時間を潰せば良いのか、ホテルにも近くにも時間を潰せる場所が無い。

仕方なしに、地面に座り込んで待つ始末。

1泊10万円だから、相当なオモテナシがあるかと思いきやである。

こういう所に矛盾がある。


アメリカのホテルでは、そういう事は無い。

高価なホテルでは、早くチェックインできたり、ラウンジではコーヒーがタダだったり、軽食もタダの事が多い。 例え部屋に入れなくても、優雅に時間を過ごす事が出来る。

至る所にタダ(FREE)の物がある。  お高い宿泊費を払っているのだから、当然である。

何となく、日本の宿泊施設はケチな感じがしている。(個人の感想です)

金額相応のサービスを受けられない。 だが、オモテナシを全面に宣伝している。


とはいえ、日本の宿泊施設にも海外の感覚を持った所もある。

星野リゾートである。

星のや東京では、宿泊費が結構高く、食事もかなり高い。

そこには、お茶の間ラウンジなる場所があり、おにぎりなどの軽い食事はタダで提供されている。

そこを利用して、食費を浮かせる客は多い。

高いが、タダの物も多いというわけだ。 これは、アメリカのホテルと同じだ。

海外の富裕客は、高い食事をして、日本でお金を落として帰る。

高い料金を頂いているから、タダの物も沢山ある。 富裕層がお金を遣う事も出来る。

様々な融通もきく。

これがオモテナシではないだろうか?


そして、そのオモテナシが出来るホテルの従業員は、給与も高い。

融通のきくサービスを提供するには、従業員の裁量を最大限にし、かつ報酬もそれに見合っていなければならないと思う。


コンビニの店員が融通がきかないのは、給与の問題もあると思う。

最低賃金で、最高のオモテナシをするのは苦しい。 機械的なサービスをすればいい。

だから、融通はきかないのである。

そう思っていないといけない。 過剰なサービスを当然と思ってはならないと思う。


日本人が誰でもオモテナシが出来るのではない。

そして、日本人が時間に厳格だというのも一部であり、全てがそうでは無い。

海外から見れば、日本人は変だと思われている。

そういった矛盾を良しと受け入れて生活してきた。

そういう事も理解した上で、我々は世界と戦っていかなければならない。

そういう点は、サービスにも、車づくりでも言える事である。