私の家の近くに、2つのホームセンターがあります。
どちらも園芸コーナーがあり、花を売っています。
A店は、しおれた花が目立ちます。 係の人は一所懸命動いており、サボっているのではなさそうです。
そのしおれた花は、定価のまま売られています。 当然、売れ残ります。 そのうち廃棄するのでしょう。

かたやB店は、しおれた花はほとんどありません。 少し弱っている花は、半額です。 どんどん売れています。 客も多い。 どんどん売れるのでスペースが空きます。 そこに、新入荷の花が並べられます。
その循環が早いので、いつも新鮮な花が並べてあるのです。

ある日、私はA店の人に聞きました。
「このしおれた花も定価なのですか?」
「私に値段を変えたり、廃棄する権限が無いので、仕方なくそのままなんです。」

どちらのお店の店員さんも、正社員ではなさそうです。
B店は、値段を変えたりするのは、パートさんの裁量に任せています。
結果、成功していると言えるでしょう。

現場の判断に任せるのは、勇気が必要かもしれません。
しかしながら、クイックに物事を進めるには、現場に任せることです。
トヨタでも、夜勤務のシフトがあります。
そこでは、工長が責任者です。
工長は、係長級です。
ラインを止める権限を持っています。
普通なら、役員クラスの工場長にお伺いを立てるレベルの事案です。
責任重大です。
「もし何かあったら、私は責任を取られません。」と言う人も居るでしょう。
責任は、工場長が取ります。
任せるとは、そういう事です。


任せる為にすることは、普段から工場長や上長が現場に頻繁に顔を出し、工長と同じ感覚を持つ事です。

顔を出して話をする事で、工場長の判断基準も伝わります。

上から下まで感覚を同じにする。

そういう事が、本当の仕事だと思うのです。

「話をせずとも、あの人の考えは分かる」

以心伝心

それがトヨタの現場主義です。