トヨタは、ナゼを5回繰り返して原因を究明している。
というのは、厳密に言うと間違っています。
現象(症状)→ 原因究明
この間は、解析と呼んで、発生メカニズムを調査します。
この間は、ナゼナゼとは呼びません。(なぜ?と言いながらは出来るが)
原因 → 真因
この間をナゼナゼします。
すると、ナゼナゼは5回も出来ません。
平均2回程度です。
これは、製造過程で発生する不良に対して用いておりますので、一般的な問題点についてのナゼナゼとは異なります。
次に、原因究明出来ない原因について。
① 解析が足りない。(解析技術不足、解析設備不足)
② 再現しない → 再現実験をしていない
ナゼナゼが頓挫するといった相談を受けますが、大抵は解析すら出来ていません。
次に、
原因から真因究明までのナゼナゼがうまく出来ない原因
下に深掘りしていない。(横穴を掘っている)
① 言い方を変えているだけ
思い込んだ → なぜ? → 気付かなかったから
② 感想を2回並べている
認識が無かった→ なぜ? → 知見がなかったから
③ 因果関係がない
重要かどうか分からなかった → なぜ? → 判断ミスに気付かなかった
横穴を掘っていることに気付きますか?
横に広げても、ナゼナゼをした事にはなりません。
正しいナゼナゼをしていない事が多いのです。
ナゼ5回と簡単に言われてますが、中身が大切です。
論理的にナゼを繰り返すのは、容易ではないのです。
回数が重要ではなく、論理的になっているか?が重要です。
量より質。
先生役の上司の皆さん、ちゃんと先生してますか?