シン6Sの整理、整頓、清潔、清掃、躾、安全の中から、今回は整頓です。
一般的な整頓とは、片付けることであったり、誰もがわかるように置き場を決めて表示をすることです。
キーワードは、「誰もがわかる」ということです。
誰もが分かるということは、誰もが知っているルールがあるということです。
この書類は、ここに保管する。 その書類は、Aの書庫に入れるなど、どこに何を置くというルールがあり、皆がそれを守っているからこそ、誰もが取り出すことが出来るわけです。
会社の中で大事な事は、エビデンスがあることです。 やったこと、その結果など、全ての記録を残すことです。 そういったヒストリーやストーリーを残すことで、次のアクションを考えられたりするのです。
何故あの時に、そういう決断をしたのか?など、議事が残っていなければ、全て人の記憶に頼ることになるのです。
また、工場などでは、検査した記録、合格にした記録をデーターとして残すことによって、不正をしていない証拠になるのです。
こういった大量のデータが、いつでも、誰でも、直ぐに取り出せることが大事なのです。
そこで問題になるのは、「保管しない人」や「ルールを守らない人」が居ることです。
保管しない人とは?
議事録を書かない人。 記録を、自分のノートにしか残していない人。 しかも、自分の字が読めない人。(汚い字) 記録を、自分のPCにしか保存しない人。 などなど、独りよがりで仕事をしている人のことです。
皆さんの周りにも居ないですか? PCのデスクトップがアイコンだらけの人。 文書の保管を、デスクトップにしている人。
そういう人は、会社に記録を残そうとしていない人です。
また、整理や整頓が出来ない、会社にとっては厄介な存在です。
想像してみて下さい。 重要な実験結果が、個人のPCに保管されているんですよ。 そういう所をキチンと教育しない会社は、全てにおいてだらしないと言っても過言ではありません。
私が現役の時は、私のPCのデスクトップには、アイコンが3つしかありませんでした。 また、個人のドライブに保管している書類は、ほぼゼロでした。 私の作成した文書は、全て会社のサーバーに保存され、個人のPC内には残っていない状態でした。
私の考え方は、会社で作成する全てのものは、会社の財産であり、決して個人のものではないということです。
ですから、PCに限らず、机の中も、ほぼ何も無い状態でした。
筆記に必要なノート、ペンは、個人で買ったもので、いつもカバンで持ち歩いていましたので、会社には置いておきませんでした。
ハサミやホッチキスなどは滅多に使わないので、共用の置き場に使う時だけ取りに行っていました。 ポストイットなども、共用置き場に取りに行きました。
そういう考えでやっていると、机の中には何も残りません。
最終的には、引き出しとして使っていたキャビンも必要が無くなり、無くしました。
書類についても、回覧する書類が数時間分乗っているだけでした。
作成しかけの書類が2つほどPCに保存しているだけで、発行した瞬間に自分の元から消して、会社サーバーに保存しておりました。
私は、ミニマリストではないのですが、会社では究極の状態を目指していました。
この考えは、周囲の人間にも影響を与えたことと自負しております。
物が少なければ、整理の必要も無くなり、整頓も非常に容易になります。 ということで、物をいかに少なくするかがキーです。
次に、書類にはしっかりと「発番」を取ることです。
発番とは、発行番号です。
発行番号が無いものは、公文書ではないと、しっかりと教育すべきです。 世の中のルールがそうなっており、しっかりとした会社では、書類には全て通し番号が振られて、しっかりと書面に書かれています。
発番が無い書類は、単なるメモで、何の効力も持たないと考えるべきです。
この発番の取り方にもルールを設け、図面関係はAというアルファベットを、議事録にはBをつけるなど、保管場所を特定できるような記号や番号を組み入れていると、整頓がキチンとできるようになります。
記録をしっかり残す。 記録を、すぐに取り出せるようにしておく。
こういった事を常識的にやる必要があります。
そういうことをしっかりとやる事で、方針管理がしっかりと出来たり、日常管理が不正なく出来ているエビデンス(証拠)を残すのです。
記録関連でもう一つ。
鉛筆や消せるボールペンを使用しないこと。
データーを電子的に残すことが大半だとは思いますが、手書きの記録を残すことも多いのが現場です。
その現場で使用するペンは、鉛筆や消せるペンを使用しないことをルール化しておりました。
理由は2つ。
一つは、「改ざんが出来ないようにする。」です。
消せる筆記具は、改ざんが出来ます。
勿論、改ざんなどはしたことがありません。
しかしながら、海外から当局が監査に来られた際、改ざんをしていない潔白を証明するためには、消せる筆記具を使用していてはならないのです。 これは、当局から指定されているのではなく、自己防衛なのです。 「私達は、不正は行っておりません。」と、胸を張って言うためには、そこも徹底しておかなければなりません。
二つ目の理由は、鉛筆の芯が折れた時や、消しカスが、製品の中に入らないようにするです。
工場内には、製品に限らず精密な測定具などがあり、その中に折れた芯が入ると、故障する原因となるのです。
整頓の仕方、考え方について書きましたが、まずは整理で思いっきり物を少なくすることが第一です。
物が多い状態で整頓すると、保管する場所が無い、足りないという問題に直面します。
「整理、整頓をしなさいっ!」と激を飛ばすのではなく、まずルールはあるのか? そのルールは、正しいか? ルールを守っているか? などの点検をして下さい。
キチンとした会社は、徹底度合いが異常に感じるほどです。
何度も書きますが、会社を家のようにしている人がいます。
会社では、個人の文書、個人の物というのを置かないようにしましょう。 そういった物は、本来無いはずなのです。
教育を受けたあとのテキストや、提出物。 これも、個人の物になっています。 家に持ち帰りましょう。 想いでの品を、会社に置いておかないように!
こういった考えで、周囲を見て下さい。
そこら中が私物だらけではないですか?