「風通しの良い職場にしょう!」とか、「本音が言える職場にしよう!」と、会社や組合で言われていると思います。
皆さんの職場の現実は、いかがでしょうか?
なかなか、難しいですよね。 なぜ難しいのでしょうか?
「〇〇しよう!」と言っているのは、上位の人の場合が多いですよね。
その上位の人に、本音を言ったり、意見をしたりした場合、どうなりますか? あまり良い結果にはならないことが多いですよね。
要は、上司次第ということなのです。
言っている上司に覚悟がないまま、会社から言われたので部下に展開しているだけなのです。
ただ覚悟がないだけではなく、教育もされていません。
そもそも日本人は、議論するのが得意ではないように思います。
自分の意見を通すために大きな声で話したり、態度が高圧的になったり
。 また、論破するために相手の矛盾点を指摘するだけで、なんら自分の意見を言わずに反対ばかりする。
その象徴が国会のような場面だと思います。 大切なことが決まらない。
日本人は、そもそも議論に慣れていないし、その教育もない。
それは仕方のないことで、明治までは民主性ではなく侍の時代であり、明治以降も軍国主義であったりで、民主議会制が機能し始めたのは、そんなに昔ではないということなのです。
歴史的背景は置いておいて、遠慮なく意見が言い合える職場というのは、よほど器の大きい上司が居るかどうかによって決まることが多いのです。
ですので、まずは上司の教育が必要なのです。
威圧的にならず、反対意見も必ず聞いて、皆の納得のいく結論に落とす。 全員が納得できる説明をする。 それでも反対する者が居れば、そこにも耳を傾ける。
単に、耐える訓練をするのではなく、賛否両論を等しく言い合いが出来、意見の内容によって処分されたりしない環境にしなければなりません。
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■ 要は、言いたいことを言っても処分されないという、心理的安全な職場環境づくりが必要なのです。
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上司の教育のあとは、部下の教育も必要です。
大いに意見を言い合うのはOK! 論破目的な発言はNG。 意見に関係のない誹謗中傷はNG。 威圧的な態度、大きな声を出すのはNG。 職位に関係なく意見を出す。 忖度をしない。
こうやって当たり前の事を書くのは簡単ですが、以下の事例はどう考えますか?
・言いたい事が言えるようにするために、あらゆる当番(食器洗い、ごみ捨てなど)を上司もやってもらう。(すべて平等にする)
部下に「なんでも自由に言っていいよ。」というと、必ずこのような提案をしてきます。
議論の仕方の真理ではなく、上司、部下の壁を無くす幼稚な方法を提案してきます。
こういった提案をのんではいけません。 きちんとした説明をして下さい。
要は、良い関係性を成立させている上で、仕事の要求水準が高くなければなりません。
関係性は良いが、要求水準が低いと「ぬるま湯」職場になり、なあなあで物事が進み、上司にも当番が回ってくることになります。
上司部下の関係性と仕事の要求水準の両方が高くなければなりません。
ということを、部下も理解する必要があります。
最近でも、上司に意見をしなかったばかりに事件や事故も起きています。 部下が気付いていても、上司には言えなかったという事例が多くあります。 その場で、もし言っていれば防げた事故もあります。
威圧的な上司。 意見を言うと飛ばされる。
まだまだ、そういった職場は多いものです。
「風通しの良い職場」、「本音が言える職場」にするには、相当意識しなければ築けません。
普段の会議の中で、全員が意識できるようにすることから始めましょう。