WEB面接や、面談の際に、自分では十分な用意・準備ができていたとは言えなかったにも関わらず、「思っていたよりも、生き生きと話せた!」という経験であったり、「思っていたよりも、スラスラと言葉が出てきた!」という経験であったりと言うのが、これまで数多くの転職面接をこなしてきた僕も、そういういい意味での想定外のスムーズさというのを実感したことが、少なからず経験値としてある。また、面接や面談に限らず、パソコンインストラクターやSAP講師サポートなどにおいても、僕があまり「成功するイメージを明確に(事前に)描けていない」にも関わらず、結果として、成功していた...という経験も、面接や面談ほどではないが、少なからずあったと言うことができるだろう。果たして、この「いい意味での想定外のスムーズさ」というのを、どのようにすれば、引き出したい時に、引き出せるのだろうか?という疑問を、最近、遅ればせながら、少し考えてしまう時がある。

 もちろん、この「想定外のスムーズさ」を発揮できたからといって、必ずしも、内定というゴールを手にすることができるわけではないのだけれども、この「想定していたよりも、スムーズに事が運んだ」という経験それ自体、気持ちの良いものであるし、小さな成功体験として、確実に自分の中に取り込むことができるため、可能であれば、できる限り、最大限、このような経験・体験を増やしていきたいものだなあ...と、つくづく考えてしまうものだ。

 そのための前提条件としては、面接や面談の場合には、とにかく数を打つこと...というのは、一つのsucess factor(成功要素)として、見逃すことはできないだろう。しかしながら、ただ単に、数を打っていればよい...というわけではなく、自分のこれまでの経験・体験を、「本音ベース」での書き出しと、並行して、「建前ベース」での面接の想定問答を書き出しておき、それを面接・面談のことある都度に、読み返しておき、自分の中の「無意識が整理されていく感覚」というのを、心のどこかで感じることができたとすれば、それは「スムーズに事が運ぶ可能性が上がる」という、一つのサインでもあると考えても良いのではないだろうか。ポイントとしては、特に「本音ベース」での、これまでの経験・体験の書き出しの際に、その時々の感情や心情についての出し惜しみをせず、網羅的に書き出し、その上で、「どうすれば成功体験につなげることができたのだろうか?」という、一つ、一つの経験に対する一種の改善案のようなものを、「考えるアンテナ」を発揮し続けていくための「言葉選び」を行ったうえで、たとえ仮説でもいいから、何らかのimprovement factor(改善要素)を、その書き出しというアウトプットの中に入れ込んでいくということなのかもしれない。そして、その時は、そのように考えていたけれども、今現在は、また違う視点でとらえていて、また違った形の思考・考えに至っている...というのは、これもまた、よくある話なので、あくまでも、そのimprovement factorを「考えるアンテナ」として位置付けていくことが重要なのではないだろうか...と、思ったりしている。

 そういった「考えるアンテナ」を張った上の活動というのは、それが「カウンセリング」であれ、「コーチング」であれ、その人にとっての「notice(気づき)」や「discovery(発見)」を促していくための一つのmaterial factor(材料要素)として成立する可能性もあるし、それより何より「自分の中にある無意識」が「arrangement(整理)」されていくsense realization(感覚の実感)というのも、確率的に高めてくれたりもすると思われる。これが、残念ながら「建前ベース」での整理にとどまってしまっていては、この「自分の中の無意識にある言葉たちの整理」に結び付かない可能性が極めて高い。もちろん、面接の上での建前は建前で、一方で、大事にしていきたいところではあるが、理想は、たとえ面接や面談であったとしても、「自分の中の無意識が放った言葉・文章」になっていることだと思っている。そして、そのことがひいては、自分の能力特性や適性にsutableな(適した・合った)ポジションに遭遇し、内定を取れる確率それ自体を上げてくれるものなのではないだろうか。