この春に晴れて師範科の試験を終えまして
筆記試験もギっリギリで通過しまして
着物の師範科を修了しました~👘





着物コンサルタントの紬木まこです


一年前、師範科に進むか進まないか
当時はものすごく葛藤しましたわ😁



「着物を自分で着られるようになりたい」


きっと多くの人が思うのと同じように
私もただそれだけの気持ちだった


ほんとに、たまたまが重なって
いわゆる「きもの教室」ではなく
「きもの学校」で学ぶことになったの


そこは、色んな種類の着物を
まずは自分で着ることから始まって
浴衣から振袖、訪問着、喪服、袴、
男性や子供の着物から
舞妓、花嫁、時代衣装まで
あらゆる着物を自分で着れるだけでなく
人にも着せられるための学校でした😅


さらには礼法やマナー、
きものの歴史や織物や染色の知識まで
内容は細かく深く
理解して覚えることは
とても大変でした。


あぁ、なんて場違いな所にきたんだろうと思った


覚える技術は膨大だし
知識はちんぷんかんぷんだし
礼法なんて寒気がするし
先生はなんか厳しいし


私、そんな志高くないんですけどーーー
私、もっと気軽に習いにきたんですけどーーー


こんなに大変だって分かってたら
そもそも、こなかったよ…トホホ(;´д`)


お気楽に楽しく習う気満々だったから
しばらくは
周りの生徒さんの真剣さが違和感だったし
先生の熱血指導にもドン引きだった


そんな気持ちだったから
周りからなんか浮いてたし
いつも話が噛み合わなかった


学ぼうという温度差も感じてたし
先生の当たりも冷たかったな


そりゃーやる気のねー生徒なんて
本気で相手にしたくないわよね


なのに、なんでやめなかった?!
自分でも不思議。


毎週ほんとにイヤイヤ通っていたのに
教室でもなんか馴染めなくて
ソワソワ居心地悪かったのに


好きな着物着てって嫌み言われて
決まり事、決まり事ってうっせーんだよっ
って、何かと反発しながら
腹のなかで毒吐きまくってた


この世界、私には向いてないかも
と思いながらも
着物着るのが楽しくなくなっちゃう
と思いながらも
なぜか、
やめようとは思わなかった


それは、
人に着せられるようになった頃
着物を着せることが
思ってたより難しくないことに気づいたから


自分には無理と思ってた
自分だけは覚えられないと思ってた
着物に限らずだけど
自分は人より全てが劣っていると思ってた


でも…
なーんだ、みんな下手クソじゃんっ


みんな一緒なんじゃんって
みんな私と一緒じゃんって
私だけができないかと思ってた
私だけが覚えられないと思ってた
みんなより上手くできるとこもあるじゃん


そう、思ったら
なんか勝手に難しく考えてたのが
すごくアホらしくなった


そして人に着せられるようになったときに
小さい頃の「きもの愛」を思い出した


そうだ、私、
着物をきせてもらうのが大好きだった


それを思い出したら
一気にブレーキが、外れたようだった


着物の歴史や知識を覚えられない私
お茶もやってないし
呉服屋で働いてる訳でもない
着物の世界に携わってない私は
「着物が好き」って言うことさえ
言う資格がないと思ってた


ただ好き
理由なんていらないんだ


さんざん考えた末に
師範科に進もうと決めた


何故か上手く理由は説明できないけど
私はまだまだ学べることがあると思った


「これじゃぁ、着物着るの楽しくなくなっちゃうよ」
「なんだよ、わざわざ着物着るの難しくしてんじゃん」

あの時の反骨精神はまだ持ったまま
着物への愛をどんどん深めながら
これからもずっと学んでいくつもり


着物を
特別な衣装でなく
着方に縛られることなく
自由に気軽に楽しく
みんなが自分で着られるようになってほしいわ


「着物はね、
好きだから着るの」
それを伝えられる人になりたいわ