Color -5-友弥先輩との初めての待ち合わせ。早めに着いたから、近くのお店を見て回る。可愛いショップに入ってみた。大好きなピンクのスカーフ。季節はもうすぐ冬。売り場も冬物が目立ってきている。店員が近づいてきて「いらっしゃいませ~そのピンクのスカーフ、色もきれいだし、大判で人気があるんですよ」と。「これ、ブルーはないんですか?」「ございますよ。でもお客様にはピンクの方がお似合いかと…」と言いながらブルーのスカーフを手渡してくれた。鏡の前で合わせてみる。何となく似合わない感じがして、店員に手渡し、待ち合わせがあるのでと店を出た。(たまには、ピンクもいいかなぁ)と時計を見ると、待ち合わせの5分前。少し早歩きで駅の方へ向かった。ちょうど先輩も改札を出るところだった。私を見つけて、手を振りながら駆け寄ってくる友弥先輩。(かっこいいなぁ~。本当に先輩の彼女になったんだぁ~)「今日も可愛い服だね。そのブルーのバックがポイントかな?」やっぱりスカーフは諦めて正解だったかもしれない。「はい。似合わないですか?」「いや、そうじゃないよ。とても似合ってる」「ありがとうございます」「じゃぁ、行こうか」と二人並んで歩き出す。初デートは定番の映画館に行く。見る映画は、最近公開された恋愛映画。運命の二人が船の上で出会い、その船が沈んでしまうというお話。映画を見ている間中、隣に友弥先輩がいると思うと全然集中できずにいた。そのあとはご飯を食べて、少し夜の街を歩いて近くの駅まで送ってくれた。「初めてのデートで遅くまで連れ回すわけにはいかないからね」「私は、大丈夫ですよ」「いや、遅くなると僕が心配しちゃうからさ」「そうですか…」「今日は楽しかった?」「はい。もちろんです!!」「あのさ、………」「はい」「その………丁寧語、やめない?」「えっ…あっ」「もっと普通の言葉で話してよ。ねっ!」「はい!あっ、じゃなくて…ぅん」「よくできました!」先輩は私の頭にポンと手をのせて笑った。