ジンバブエコットン | MIKIHARU TSUJITA / Indigo Blues
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ジンバブエコットンは超長綿に分類される希少なコットンです。

綿には

短繊維綿→平均繊維長21mm以下

中繊維綿→平均繊維長28mmまで

長繊維綿→平均繊維長28mm以上

超長綿→平均繊維長35mm以上

という定義があります。

超長綿で有名なものとしては、ギザ綿(エジプト)、ピマ綿(ペルー)

スーピマ綿(アメリカ)、トルファン綿(新疆ウイグル自治区)

そしてジョンスメドレーで有名なシーアイランドコットン(西インド諸島)

なんかがあります。


余談ですが

高品質で有名なスイス綿。実はその原綿はスーピマ綿を使用しています。

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スイス綿が良いのは、紡績技術が優れているからなのです。

接触冷却機能が備わった綿素材などはスイスが有名ですしね。


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話を戻します。

先に書いた原産地の超長綿は言わばブランド綿で、それぞれの協会にて

クォリティコントロールされ、高品質と高価格を保っています。

良いものを作るには、それ相応の手間暇がかかる故コストもかかります。

それと、安安と偽物が出ないようにするためのクォリティコントロールは

必要です。


そもそも超長綿の用途は何かと言うと

簡単に言えば、細い綺麗な糸を作る為に開発されたものなのです。


高級シャツや高級下着などがその用途です。


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ジンバブエコットンには、その他の有名な超長綿(ブランド綿)と決定的な

違いがあります。 それはクォリティコントロールがされていないという事。

農薬も使わないし、全て手で摘み取り、一年に一回の収穫しかしない、

天然のオーガニックコットンなのです。

僕がこのコットンに巡り合うきっかけは、1940年代以前のジーンズの肌触り

を実現する為に、今のコットンでは繊維長自体が違うのではないか?

という疑問が最初でした。

その疑問から、当時の生地を解いてみると明らかに繊維長が長いことが

わかりました。

そして、上記に書いた様なブランド綿を取寄せては試し織りを繰り返し

それでも、あの肌触りは再現出来ませんでした。


そして最後に送られて来たジンバブエコットン!

名も無いコットンでしたが、そのプリミティブな生産工程を聞き

僕にはまるで金鉱をみつけだしたかのような衝撃が走りました。


肥沃な大地とふんだんな日光、そして機械が無いから手で摘んでいる…

絶対イケる。


そう思いました。


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僕らがこの綿を定番化して数年経った頃、Cotton Company of Zimbabwe

の代表者がうちの会社に来て言いました。


おかげさまで、コットンピッカー(機械)を導入出来そうです、と。

僕は言いました。

絶対機械は買わないで下さい。

手摘みじゃないと買いませんよ!!


この一言が初のジンバブエコットンにおけるクォリティコントロール

だったと思います。




























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