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人里はなれた 深き山に
捨てられた子供 鬼になりぬ
山をおりては 皆に追われ
人を喰らえど なみだとまらず
池にうつるのは 鬼のすがた
小石をなげては 水面をゆらす
山をかられて 逃げまどって
夜露と消えた 赤いしずく
若い頃に
せっせとLIVE行ったりしてたのは
LA-PPISH(レピッシュ) ←Aの上に点が2個付きます。
というバンド。
(↑ご存知ですか?
)
![にっこり](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/614.png)
愛だの 恋だの 好きだの 会いたいだの 切ないだの キスだの
そういう
直接的な甘々な恋愛歌詞を歌わない
ところが気に入っていた。
中でも
レピッシュの鬼才と呼ばれた、上田 現。
現ちゃんの書く歌詞 (と、曲) は
有名どころでいえば
元ちとせ の 『ワダツミの木』。
あの歌詞でも 判るとおり
恋愛感情に ダイレクトに言及は しない。
けれど
そのくせ
目の前に広がるようなような
不思議な透明感のある想いと 風景を
言葉を駆使して
見事に描き出す。
恋愛要素とはちがうのだけど
今回の 鬼の詩。
これ、歌詞なんです。
現ちゃんが描く歌詞世界の凄みが詰まった 作品のうちの1つ
ではないかと。
初めて聞き、この歌詞を読んだとき。
メロディ内に言葉を収める という制限ありで の
こんな少ない 文字数のなかで
鮮やかに くっきりと
物語の 起承転結 を
しかも、哀しい透明感まで添えて 描きあげてあることに
かなり驚いた。
簡単な 言葉の組み合わせなのに
不自然な箇所もなく つながり
妙に景色が見えるし
感情が押し寄せてくる。
彼はもう
随分前に 亡くなるには まだ早い年齢で
鬼籍に入ってしまいました。
もっと
現ちゃんが紡ぐ、不思議な そして、美しい世界を
見てみたかった。
と、ずっと思っています。