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人里はなれた 深き山に
捨てられた子供 鬼になりぬ



山をおりては 皆に追われ
人を喰らえど なみだとまらず



池にうつるのは 鬼のすがた
小石をなげては 水面をゆらす







山をかられて 逃げまどって
夜露と消えた 赤いしずく














Lyrics by. 上田現
♪上田現  "迷宮入り" ♪
より 鬼の詩 抜粋
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若い頃に
せっせとLIVE行ったりしてたのは

LA-PPISH(レピッシュ) ←Aの上に点が2個付きます。
というバンド。
(↑ご存知ですか?にっこり)




愛だの 恋だの 好きだの 会いたいだの 切ないだの キスだの


そういう
直接的な甘々な恋愛歌詞を歌わない
ところが気に入っていた。






中でも
レピッシュの鬼才と呼ばれた、上田 現。






現ちゃんの書く歌詞 (と、曲) は

有名どころでいえば
元ちとせ の 『ワダツミの木』。


あの歌詞でも 判るとおり

恋愛感情に ダイレクトに言及は しない。 




けれど

そのくせ

目の前に広がるようなような
不思議な透明感のある想いと 風景を



言葉を駆使して

見事に描き出す。








恋愛要素とはちがうのだけど
今回の 鬼の詩。

これ、歌詞なんです。





現ちゃんが描く歌詞世界の凄みが詰まった 作品のうちの1つ
ではないかと。


 



初めて聞き、この歌詞を読んだとき。


メロディ内に言葉を収める という制限ありで の
こんな少ない 文字数のなかで




鮮やかに くっきりと
物語の 起承転結 を



しかも、哀しい透明感まで添えて 描きあげてあることに

かなり驚いた。






簡単な 言葉の組み合わせなのに

不自然な箇所もなく つながり

妙に景色が見えるし
感情が押し寄せてくる。








彼はもう
随分前に 亡くなるには まだ早い年齢で 
鬼籍に入ってしまいました。




もっと
現ちゃんが紡ぐ、不思議な そして、美しい世界を
見てみたかった。

と、ずっと思っています。