恥。その１。

フクボン、社会人になってから友人の結婚式に呼ばれ、長崎へ。

披露宴の場所は「花月」。

昔、坂本龍馬も酔っ払っておいたをしたという（嘘ですが）、名料亭。


医者って学生時代もスーツを着る機会が無いし、

社会人になっても少ないもので、

フクボン今ひとつ、七五三っぽい。


ずらーっと芸妓さんたちがお座りになっておられるところを、

「どーもどーも」と硬い笑みを浮かべながら、

ずずいっと通る。


ふう。


肩こるや。


宴の始まりにはまだ、多少のお時間がある。

畳に胡座をかいたところで、

フクボン、かたまる。


あ。

白い靴下、履いてきちゃった。


……中学生かよ。


もう、こうなったら。

早いこと酔っ払って、寝ちまえ。

靴下脱いで。


………っていうことが君の結婚式の会場の片隅で、あったんだよ、岡崎くん。

なので、フクボン。

彼の結婚式の後半の記憶があんまり、ない。

坂本龍馬の刀傷（ほんまか？）も、記憶にない。


そんな岡崎くんも近くで開業することになる。

コングラチュレーション！


産婦人科は大変だろうけど、がんばれ。