初体験。 | 陽気なインチョの日常と回診

陽気なインチョの日常と回診

ふくやまです。 タコとタイと子午線のまち・明石(兵庫県)の小さな病院の院長です。消化器外科医で緩和ケアをやっています。マジメ2割+小ボケ8割のブログですがよろしくお願いいたします。

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6月に入りまして、院内職員の健診が始まりました。

当然、インチョであるフクボンも職員健診から逃れることはできない。



で。

どうせなら。

この立派な静脈を採血実習に使っていただこう。
(注1)


「たのもう。たのもう」


「せんせ、ここ道場じゃないですよ。

 病棟ですよ」



「分かってるよ。

 気分だよ、気分」



「どんな気分なんですか、まったく。

 で、どうしたんですか?

 何か忘れ物したとか?」



「いっつもヒトが忘れ物しているように、

 読者の方が錯覚するじゃないか」



「せんせはいっつも何か忘れてますし、

それに読者ってなんですか?」



「いや、なんでもないけど」


「で、今日は何をお忘れで?」


「だから、今日は何も忘れてないってば。

 新人さんに採血してもらおうかと思ってさ」



「えええええ。

 あの子、まだヒトに針刺したことないんですよ。

 そんな、初めがセンセだなんて」



「そんな、人をヒトじゃないように言うな。

 血管太いから、初めての子ぉでも大丈夫だ」




「・・・そうですね。

 無駄に太いですね。

 じゃあ、彼女に連絡します」



「どうでもいいけど、一言余分だぞ」


「先生。 はじめましてなんですが」


「なんか、日本語ヘンだぞ。

 まあいいや、さくっとやってくれい」



「って、どうするんでしょ?」


「そこからかよ。

 駆血帯巻いて、

 ここの太い・・・ええと無駄に太い静脈に
 
 針をちょっと立てて刺す。

 すぐに血液が返ってくるから10mlのところまで引いて、

 駆血帯外して、針を抜く。

 針刺しに気をつけて、

 スピッツを刺して血液を入れる。

 おしまい」



「えええっ」

 
「大丈夫。

 目つぶっても入るから。


 あ、ホントに目はつぶらないで。

 ちゃんと開けてて」



「はいっ!」




「・・・まあいいや。

 そんなてんぱらないで。


 うん。

 じょーずじょーず」




初体験な彼女も緊張しただろうけど、

こっちも緊張したあせあせ(飛び散る汗)


終わったら、やな汗かいてたあせあせ

 


ええと。

こんなふくやま病院です。
http://www.fukuyama-hp.jp/


インチョで採血したい方はぜひ、ご応募を。
http://www.fukuyama-hp.jp/?p=72


1年に4回ほどチャンスがありますウインク 
(注3)




「せんせ」


おお、アンドオ看護部長じゃないですか。


「どしたの?」


「折角ですから、サーフロー針とかも

 挑戦させていただければよかったのに」

(注4)


「やです」




注1 フクボンの左の正中静脈は太い。

もとい。

無駄に太い。

われながら惚れ惚れする。
 

注2 これがワンタッチ式駆血帯。

http://www.lemoir.com/shop/ProductDetail.do?pid=N0000001300081000E00

ちょっとカラフル過ぎるんですが・・・


注3 健診は年に2回。

フクボンは痛風とかのチェック涙であと2回ほどは採血するし。


注4 http://www.terumo.co.jp/medical/md/pdfs/SR_15500BZZ01257_501_01.pdf

これがサーフロー針です。

痛いです。





そういえば、研修医のときにお互いでやりあって練習したなわーい(嬉しい顔)