何年も前に私が経営者として日々読んでいる本の紹介で「福島書店」という名称で皆さんに紹介していましたが、今回は第4弾。

 

 

 

まず1冊目は リストラなしの「年輪経営」

伊那食品工業 社長 塚越寛 著

 

リストラなしの「年輪経営」: いい会社は「遠きをはかり」ゆっくり成長 (光文社知恵の森文庫)

 

1958年の会社設立以来48期連続増収増益の経営を実践した、寒天をメインとした食品製造会社の社長の著書です。

 

約50年も増収増益!?

さぞ、営業成績などに厳しい会社なんでしょ!?

 

と、思うと思いますが著書に書かれている内容は真逆。

働いている社員がまず幸せを感じてもらう。

売上、利益、時価総額を第一とする「良い会社」を目指すのではなく「いい会社」を目指す。

会社も数字を出さないと社員への還元もできない。

どちらかだけに偏るのではなく、数字と幸せのバランスを追求する。

 

木の年輪を重ねるように、無理な背伸びをしない。

自然に身を任せるが如く、自然体の成長を着実に積み上げる。

急に成長した木は年輪の間隔が広く、折れやすい。それよりも確実に成長し、

何層にも年輪を重ねた木こそ、固く折れない。

 

人間の煩悩とも言える思考を純粋に取り除き、自然に生まれる発想から経営しているというまさに自然体の経営を実践していると思います。

読み終わるとどこか自然散策をしてきたかのような気持ちににもなれる一冊です。

 

 

 

 

2冊目は 名経営者がなぜ失敗するのか?

 

シドニー・フィルケンシュタイン著

 

名経営者が、なぜ失敗するのか?

 

 

成功には理由は無いが、失敗には必ず理由がある。

 

と言われますが、私も本当にそうだと思います。

よく、他社の成功事例を学ぶ。というようなセミナーがありますし、正直私も講師として話をさせて頂く機会も頂いているのですが、本来は成功話を聞くよりも失敗談を聞く方がよっぽど勉強になります。

何故なら失敗話は必ず、失敗に至った原因が特定されていて、分析もしやすく、業界が違ったとしても共通するところがあるからです。しかし、成功体験は様々な要因によって構成され、明確な成功理由を明示することは失敗よりも難しく、業界が異なると比較しづらい所もあったりします。

 

そして一時代は名経営者と謳われていた経営者でも失敗するのです。

その様々な失敗例を明示・分析した本がこちらです。

 

一言でくくると多くの失敗は人間の感情や煩悩に端を発しているという事です。

 

 

 

 

三冊名は イノベーションへの解

クレイトン・クリステンセン マイケル・レイナ― 著

 

イノベーションへの解

 

 

以前にもご紹介した「イノベーションのジレンマ」の続き。となる本です。

経営者であればイノベーションのジレンマは誰もが読んでいる、必読書だと思いますが、前作でクリステンセン教授が提言した

 

イノベーションを起こした商品は、顧客に引き留められ、いつの間にかイノベーションの力を失ってしまう。

また社内でイノベーションを起こす組織を創るには、別組織体としてベンチャーの様な組織体を構築すべき。

 

この二つの現象を克服するための様々な定義、組織体、戦略策定の方法、などを提言したものになります。

 

 

前作のイノベーションのジレンマはこれまで分かってそうで分かっていなかった原理を分かりやすく提言し、ベストセラーとなりました。

今ではビジネス界では一般常識となっています。

 

本作はその続きの戦術要素が多いので、難しいところもありますが、私も読んでいて再認識するところなどが多く、たくさんの学びがある本だと思います。

 

 

 

 

今回はこの三冊。

他にもおススメの本は引き続き紹介していきます!