ここ最近、読んでいる本はウクライナやロシア(ソ連)、社会主義、共産主義についてよく読んでいます。

実際にウクライナ戦争が勃発して、これは歴史的な戦争になると思っていたのですが、私のロシアやソ連についての歴史認識は表面的なものしか知りませんでした。

ウクライナに侵攻するにあたり、ロシア(プーチン)が考えている正義がいまいち掴みきれておらず、良い機会なので勉強しています。

 

私は歴史オタクなので普段からよく歴史には触れているのですが、あまりこれまでふれてきておらず、マスコミの偏った報道を認識する以外無い方もいらっしゃると思います。

初心者の方にロシア側の気持ちを入門編として読む本として、今回はこちらの本をご紹介

 

 

 

 

「同志少女よ敵を撃て」

 

同志少女よ、敵を撃て

 

 

 

今、ベストセラーにもなっているので小説を読むのが好きな方は既に目にされているかもしれないですね。

作者の逢坂冬馬さんはデビュー作で、「アガサクリスティー賞」「本屋大賞」を

デビュー作で獲得したのは湊かなえさん以来だそうです。

 

 

最近は小説を読む事もめっきり無くなっていたのですが、テレビ東京でこの小説を紹介されていて早速読んでみました。

正直、スピード感や場面の盛り上がり、戦争ならではの緊迫感など最初から最後まで見どころ満載でした。

 

ネタばれになっちゃうのであらすじは簡単に書きますが、時代は1941年のドイツ対ソ連の独ソ戦が舞台です。

ソ連の片田舎で母と二人で狩猟をしながら暮らしていた少女が、戦火に巻き込まれ、

女性兵士として戦場に赴くストーリーです。

 

実際にソ連では兵士として女性が参加していました。

主人公は狩猟をしていたことから女性スナイパーとして戦場に参加します。

 

どんな運命をたどっていくのかは、読んでみてください。

 

 

 

 

日本も含まれる西側諸国ではロシアを非難する報道で溢れています。

非難されるべき事をしているのは明白であり、許されることではないのですが、

第二次世界大戦中の独ソ戦は、独ソ不可侵条約というドイツとロシアは戦争しない。と条約を結んで決めていたにも関わらず、ヒトラー率いるドイツ軍が突如条約を無視してロシアに戦争を仕掛けます。

 

序盤戦は一方的に攻め込まれたロシアは敗退に次ぐ敗退で、多くの死傷者を民間人にも出し、捕虜はドイツへと送還され、強制労働を強いられます。

 

ここまではロシアが明らかに被害者です。

今でいうウクライナの立場にありました。

 

 

最終的にはロシアが勝利し、ドイツは撤退するのですが、歴史上この独ソ戦は最大の死者数を出した最悪の戦争です。

当時のソ連の人口は1億9000万人と言われていましたが、その1億9000万人のうち兵士と民間人を合わせて約3000万人が死亡したと言われています。

一方のドイツも人口7000万人のうちの800万人が死亡しています。

 

ちなみに太平洋戦争時の日本は当時の日本の人口が7400万人、兵士と民間人の死者数を合わせて300万人が死亡したと言われています。

 

いかに、この独ソ戦が凄惨極まりない戦争だったかが分かります。

 

 

 

 

現代のロシアもロシアの言い分はあるとは思いますが、過去にこれだけの死傷者を出して、なおかつウクライナと同じで突然攻め込まれた過去を持つのであれば、自分が突然攻め込む立場はとって欲しくありません。

 

国と国の争いはそんな簡単な理由で収まることも無い事は重々承知していますが、一日でも早くウクライナの惨状が収まって、また平和な日々がウクライナの人たちに帰ってくることを願って止みません。

 

 

 

ウクライナとロシアの戦争に少しでも興味を持った方は、是非その背景の一端を知っても良いのではないかな?と思いますので、その入り口として今回は本のご紹介でした!