さて今回も私が愛読している本のご紹介。

まず一冊目にご紹介するのは

「幾山河」 瀬島龍三

 

 

この本は今ではおそらく絶版になっているのではないかなと思います。

商社である伊藤忠の中興の祖である越後社長の右腕として辣腕を振るい、繊維の伊藤忠から総合商社へと変貌させ、後に中曽根内閣の臨調会議にて土光会長のもとで電電公社の

解体への道筋など戦後日本の総決算を実行した中心人物である瀬島龍三さんの回顧録です。

中身で言うと詳細まで語られていて回顧録として非常に重みのある内容で大好きな一冊です。

日本の経済人の歴史の中でNO.2の役割では瀬島さんが象徴とまでされている人物ではないかとも思います。太平洋戦争時の参謀本部所属~シベリア抑留~伊藤忠時代~臨調会議と

波乱に満ちた人生は下手な小説より面白いです。知らない方は山崎豊子さんの著作

「不毛地帯」をご存知ですか?主人公の壱岐正のモデルとなっている人ですよ。

「貞観政要」 呉競

 

 

中国古典の帝王学としてはこの貞観政要が挙げられると思います。

唐の時代の名君「李世民」とその家臣たちとのやり取りの中で生まれた帝王学をまとめたものです。

有名な一文は「創業と守成といずれか難き」と家臣に問う一面です。

唐という巨大な国家を統治するうえでの主君としての心得、家臣としての心得は現在の

企業経営にも大いに通じると思いますし、これこそ歴史に学ぶだと思います。

「ストーリーとしての競争戦略」 楠木 建

 

 

ベストセラーにもなりましたし、著者の楠木さんも様々な場面で講演をされていますね。

私も講演を聞いたことがあるのですが、全く学者さんらしくなくてとてもフランクに面白く

講演をしてもらいました。内容はシンプルに言うと経営者はハッキリ言って向き不向きである。

向いていない人が経営してもケガするだけ。色々と考えるだけ無駄。という内容です。

一つの物差しが向いている人は実に楽しそうに自分の経営ビジョンを語って、周りの人を

その気にさせる。向いていない人は周りも話を聞いてもワクワクしない。というものです。

私もその通りだと思います。経営者も色々なタイプがありますが、そもそも向いていなかったら自分も社員もかわいそうです。あれこれ考えたり、言う前にそもそも向いているのか?

ということです。

「スティーブ・ジョブズ」 ウォルター・アイザックソン

 

 

これもベストセラーですね。著者の詳細なインタビューに基づく伝記です。

まぁ、この人の人生は小説より面白い。たぶん一緒に仕事したら理解不能なんでしょうけど、

ここまで振り切らないとアップルの革命は生まれませんよね。

まさに現代社会のスマフォの礎を作ったジョブスの人生は波乱ですね。

もし今生きていたら何を生み出していて、アップルという会社は今のアップルだったのかと

想いを馳せてしまう本です。分量はありますがあっという間に読み進めてしまいました。

以上が今回のご紹介です。

古典も織り交ぜて片腕や経営者の考えに焦点を充ててみました。

もし読んでいない本がありましたら、ぜひ読んでみてください!