かくして私はアパート建築営業として人生で初めての営業を始めることになりました。

そこで私自身が営業マンとしてどうだったかというと、本当にダメダメ営業マンでした。

今は社長として営業の数字も当然見ていますが、過去の自分から見てみると社員に言えた

ものではありません。

もし過去の自分が今の会社に居ましたら、「やめた方がいいんじゃない??」と言っているかも

しれません。 この場を借りて前職の先輩方には謝りますm(__)m

ではどのような営業であったかと言いますと、基本的に営業の研修というものはありません。

営業初日に上司に車に乗せてもらい、営業エリアに到着してすぐに、ゼンリン地図を渡されて

「じゃあな」と一言言って上司はそのままどこかへ行ってしまいました。

しばらく、ポカーンとしていたのですが、結局営業は一人でやるしかないんだから、

やるしかないよなという感じで、とりあえず営業できるような土地を地図を見て確認してまわり、

確認ができた地主の方へ飛び込み訪問を行いました。

飛び込み訪問をすることには抵抗感は無かったので、チャイムを鳴らしてとりあえず経験だと

思いながら、名刺を渡し、営業の説明をするものの体よく断られます。

「やっぱり飛び込み営業はこんなもんだよな」と思いつつ、土地を確認しながら地主さんを

訪ねて営業をしていきました。

とりあえず地図に載っている地主さんを全員訪ねて回ったのですが、一通り回ったところで

全員に断られていました。 はっきり言って当たり前です。

いきなり見ず知らずの若造が訪ねてきて「あなたの土地に何千万円もするアパートを建てて

みませんか?」と言われて建てる人なんているわけがありません。

今の自分だったら経験があるので、23歳の時の私と同じような営業をするはずもなく、

あの手この手で営業を行っていたと思うのですが、当時の私は何のスキルもありませんでした。

バカ正直に永遠とワンパターンの飛び込み営業を重ねていたのです。

そのうちに断られて当たり前という、負け犬根性なような気持になってしまい、ますます悪循環に陥っていました。

一回りすると一度断られていますので、次に何の話をしようかなと話題を考えるのに苦労します。

今であれば前向きに色々と手を考えるのでしょうが、当時はいくつかしか思いつかず、

世間話をして終わりという感じでした。

「あれっ、何のために営業に来たんだっけ??」と考えてしまうこともしばしばです。

そんなこんなで、将来的には何かするかもしれないけど、今はしないよ。といったような地主さんしか発掘することができず、一年目も終わりに差し掛かっていました。

そのような状況を見て上司がエリアを変えてみよう。ということになり、新しいエリアに行った

のですが、そこは長崎特有の斜面地ばかりでアパートを建てられるような広い土地はほとんどありませんでした。

これは本格的にまずいなと思いながら営業をしていた、矢先に後に人生で初めての契約となる地主さんに出会うことになりました。

それは次回「営業編 ~出会い~」で書きますね。