渡辺明竜王に森内俊之名人が挑戦する第26期竜王戦七番勝負の第5局は、11月28、29日(木、金) に富山県黒部市の「宇奈月温泉・延楽」で行われました。結果は、135手で森内名人の勝ちでした。これで七番勝負は4勝1敗となり、森内名人が奪取、復位を果たしました。
竜王位は、名人位と並ぶ、将棋界のタイトルだと言われています。森内新竜王は、渡辺竜王の10連覇を阻止しました。
私は、森内名人が背中を丸めて歩く姿が印象的です。背の高い方だと思いますが、背筋を伸ばして歩いている所は、あまり見た事がありません。少し丸めて歩く名人の様子は、背中が異様に大きく見えます。今回の竜王戦においても、渡辺竜王を前にして、森内名人の身体が一層大きく見えました。
表題は、今期の竜王戦を前に、森内名人が抱負として語っていた言葉です。全文は「20代、30代は棋士として強くなる良い時期。私は40代になり、棋士としては難しい時期に入った。しかし、どんな年代でも通用する事を証明出来ればと思っている」でした。私は、この方の言葉に、落ち着きと強い意志を感じます。おめでとう御座います。