大黄の使い方 | 栃本天海堂薬局福島店のブログ

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一般的に「大黄」は下剤として有名で、便秘症の方には確実に効果のある生薬です。結果的に下痢を伴う状態にはなりますが、当店では単なる便秘薬として使用することはあまりなく、どちらかというと活血化瘀薬としての役割として配合することが多いです。

神農本草経には「蕩滌腸胃」「推陳至新」「通利水穀」などが記載されており、胃腸内の老廃物を大便として排出することが効能としてありますが「主下瘀血」「血閉寒熱」などの記載により血管内にも働き、駆瘀血薬として主に静脈系に働くことが考えられます。

レイノー病と診断された方に、活血薬や駆瘀血薬などを配合していたのですが、あまり効果が見られませんでした。ご本人が市販の便秘薬を服用しないと便通がないとのことをお話されたので、もともと少し大黄を配合していたのですが、思い切って多めに配合したところ、下痢気味になりましたが、指先の紫色がかなり薄くなり、症状の改善がみられました。

これは大黄の駆瘀血作用がしっかりと働いたことが考えられます

この他にも、大黄には急性発熱性疾患や胃熱などにも応用が可能です。