それは、祖母です。
私が生まれた時
健在していたのは
父方の祖母だけでしたので
私にはおばあちゃんだけでした。
父は次男で転勤族でしたから
一緒に暮らしたことはありませんでした。
そして、祖母も一人暮らしを
満喫しているようでした。
時折、泊まりに行ったり
私が大人になってからはおもてなしをしたり
十年以上女の孫は私だけだったので
可愛がってもらいました。
いつもいい匂いがして
とても上品で
鈴を転がすように笑う人でした。
いつだって
私の味方で
私が拗ねると
「これあげるから機嫌直して。」
なんて言って
最後まで
一番大事にしていただきました。
だから今でも落ち込むと
祖母の優しい笑顔が浮かびます。