こんばんは
ママ獣医師の鈴木綾香です
雨の三連休がはじまりましたね
今年は梅雨明けが遅いので、去年の今頃は暑くてたまらなかったのに、雨続きでどんよりします
ラムちゃんは、雨になると踏ん張ってでも散歩に出てくれないので、雨の上がった一瞬で出ないと行けません
水のせいで、なかなか引き締めボディになってくれんとです、、、
週1行ってる保育園の先生が、なんとか外に連れ出して走らせてくれてます
さてさて、先日の安楽死の記事、ちょっと思いが溜まりすぎて書き出したら思わぬ反響で、なんかアクセスがすごいことになっとりました
たくさんの方に読んで頂いて、こういう治療法や考え方をしてくださる先生がもっと増えてくれたらなと思います。
最近、もう1つ思うことがあって、それが
『〜病』というのに縛られてる飼い主さんがとても多いということ。
例えば進行性脊髄軟化症という、椎間板ヘルニアなどで起きた脊髄の圧迫でどんどん脊髄壊死が進み、最後には呼吸もできなくなって亡くなるというとっても怖い病気があります。
実は、私、手足両方麻痺の四肢麻痺の子たちを結構診るんですが、だいたいそういう子が呼吸がハーハーしておかしかったり、なんか他の症状が更にでてくると、こんな診断をつけられることがあります。
そして
『この子はもう治ることがなく、症状が進んで苦しんで亡くなる』
『だから安楽死をしたほうがいい』
こうかかりつけの先生から言われている子、何頭も診てます、、、
でも、私が診た子で、そのあと
進行して、本当に苦しんで死ぬ子は1頭もいない
です
むしろ四肢麻痺から、ガンガン走れるようになった子も何頭もいる。
よく飼い主さんにいうんですが、動物も人もロボットじゃないんだから、ピタッと全てが文献や教科書通りに当てはまる子なんてなかなかいないです。
その狭ーいものさしに無理矢理その子を当てはめて、診断名をつけて、予後がもうない、悪いと診断されたら??
飼い主さんは信じますよね?
一種の洗脳のようだと私は思います。
だいたいこの病名で診断を受けた子の飼い主さんは、もう絶望だという表情をして、本当に心身ともに落ち込んでおられます。
だから私が『この子、きっと治って元気になっていきますよ』というと、『え?!この子死んでしまうんじゃないんですか?!』と号泣される方もいらっしゃる。
もちろん、本当にその病気の子で、亡くなる子もいるかもしれない。
でも亡くなるその直前まで、私は何かできることを探してやってあげたいと思う。
『もう年だからねぇ、仕方ないよ。大往生だよ』
これね、今もし獣医さんがこれを読んでいたら、絶対に言っちゃいけない言葉だと思う。
仕方ないって、本当に仕方ない??
大往生なんて、その子と飼い主さんが決めることであって、15歳でも20歳でも何歳まででも穏やかに少しでも一緒にそばにいたいと思うのが、我が子でしょ。
まだできることあるんじゃない??
そのためにその子のこと隅から隅までよく見てる??
獣医さんの言葉で飼い主さんは、ある意味『洗脳』されるから、それで諦められて助からなくなる子もたくさん出てくる。
世の中には、西洋医学だけではなく、いろんな治療法がある。
やってもない、知りもしないのに『東洋医学は怪しい』『自然療法なんて効くはずもない』
そんなこと言わないでほしい。
『うちの子は、〜癌だから、、、仕方ない、できることはない』と 言われる方もいらっしゃいますが、それだって同じ。
私から見れば、〜病ってのは、あまり関係ない。
その子が、どういう状態なのか??
それをみていかないと、飼い主さんも、その子のことに目を向けれないまま、検査結果だけに一喜一憂して、後悔たくさん抱えたまま、お別れの時が来るかもしれない。
これを読んでドキッとした先生、飼い主さん、一回『〜病』というのを頭から離して、まずその子のこと、じっくりみてあげてくださいね。
きっと、その子は『まだ生きたい』と思ってると思う。
もっと助かる子が増えること、それが私の願いです。
それが病院の名前にも入ってるからね
この子15歳だからね!年なんて関係ない!