こんにちは
ママ獣医師の鈴木綾香です
今日は、かかりつけの病院で慢性腎不全と言われている猫ちゃんのお話です
17歳というルー君
とーーーっても高貴な感じでしょ
(うちの猫たちとは大違い)
ルー君、腎不全もあるようですが、前々から肝機能も高かったようです
そして、最近「発作」が起きたり、食欲もなく、嘔吐もあるので、毎日のように点滴に通っているそうです
毎日点滴に行くだけではなく、何かやってあげたいということで、呼んでいただきました
その「発作」というのが、どうも腎不全によるものではなさそう…
「2本足で立って、前足で頭を抱えるようにして踊るようにするんです」
とのこと。
また、チンチラちゃんということもあるのか、
「気にくわないことがあるとよく怒る」
そうで…
さらに体を触ると「右の肩凝り」がひどい
これは、前回ゴールデンちゃんのところでもお話しした「肝」の弱りから見られるものと思われました。
東洋医学でいうところの「肝」は気を巡らすところでもあるので、そこが弱ってくると気が身体中に巡らず、どんどん停滞して、体の上部にたまっていきます。
どんどん貯まってくると、熱を持つようになり、それが頭の頭痛や肩凝りなどを引き起こすこともあります
「頭を抱えて踊るようにする」
というのは、もしかするとルー君からの
「頭や肩が痛いよー」
というサインだったのかもしれません
私も頭痛がするときは頭を抱え込んで動けなくなりますから、気持ちはよくわかります
動物病院で若い頃から肝機能が高いと言われても、なかなかそれを治す治療薬というのはないのが現状です(だいたい肝臓の処方食をやって様子見)
漢方だと「肝」に対するお薬というのはたくさんあるのでやれることはたくさんあります
ルー君の場合、腎不全もあり、下痢をすることもよくあるとのことでしたが、色々おお話をお聞きすると、全部この「肝」の弱りから来ているよう
ということで、きつくなっていた肩凝りを治しながら(イライラしてるので、マッサージで)、家でのケアについてもお話ししてきました
帰ってから、ご連絡があり、
「久しぶりにじゃれてくれた!」
とのこと
また、食欲もなくなっていたのですが、翌日には「食事も食べてくれた」とのご報告
これからも、西洋医学の治療と並行しながらケアをしてもらいたいと思います
ルー君、17歳ですが、テーブルの上に乗ったりするときもとっても優雅
まだまだ長生きできるように頑張りましょう
(後ろ姿も優雅)
この「肝」についてのお話や、どういうところで体の不調をみていくのかについて、
3/12の大阪セミナーでお話しします
東洋医学的なケアを勉強して、大切な家族を病気から守ってあげましょうー