ママ獣医師の鈴木綾香です
今日は、ちょっとかなり具合悪い子のお話です…
前日、飼い主さんからこの写真が送られてきて、
「具合が悪く、立つのもやっと。下血もしてるんです」
とのこと。
この写真を往診途中で見て、なんだかいてもたってもいられなくなり、先延ばしにできなくて、その往診のあとお伺いしました。
その日は、滅多に来ない佐賀の往診に来ていて、しかも前の往診がすぐ近くだったという奇跡
(じゃないと、その日三軒目の往診だったから、時間的に無理だった
)飼い主さんは、「この子はこれまでもそういう生きようとする力が強いんです！」て言われてたけど、ほんとに引き寄せる力があるんだと思いました
で、実際に見てみて、やっぱりかなり状態は悪く…
私が行った時がこの状態
皮膚症状もすごいですし、立てなくて床擦れもあちこちに…
立たせてもこんな感じで頭が床に着きそうなくらいに前のめりに。
この皮膚症状、去年猫から移ったノミがきっかけで出てきたみたいなんですが、そのあとからどんどん毛が抜けはじめたそうで、かかりつけの病院では
「内分泌系の疾患だろうけど、原因はわからないから治療もできない」と言われてたそうで…
そしたら今年の夏くらいから、食欲がどんどん落ちてきて、９月末に下血まで
かかりつけの病院では、ステロイドを６日間使っての治療をされたそうで下血は一旦止まりはしたけど、またおとといから下血とのこと…
もう全身状態が悪くなりすぎて、前足も後足もつめーたくなってました
皮膚をつまんでも、ほぼつかめないし、脱水がひどくて皮膚が戻らない…
早速、鍼と温灸、マッサージなどやれること全部やりました
必死だったので、写真はとってませんが…
after…
自分で顔を持ち上げて、立ち上がろうと…
最初、後ろ足がかなりガニ股になってたんですが、それもだいぶ改善し、背筋もまっすぐになりました
あと、皮膚に血が巡ってきたので、体がピンクでポカポカに
まだ脱水があるから、皮膚の戻りは悪いけど、弾力が出てきましたね
特に肩周りがガチガチだったのが楽になったからか、目力も最初、こんなに力なかったのが…
今日、飼い主さんから送られてきたお写真
目がキラキラしてる
顔も上げて、ご飯も少しずつ食べてるそうで
この子は、きっとまだまだ生きたいんです
この子達の生きる力を感じる限り、私も飼い主さんも諦めませんよ～
頑張ろうね
