こんばんは
ママ獣医師の鈴木綾香です
今日は私の信頼している方からのご紹介で、また大分までやって来ました
今日は、結構重症患者さんたち
私もいつも以上に全身全霊で施術したので、今、バスの中でもぬけの殻です(笑)
今日のお宅の1匹目は、6年前に保護されたラブちゃん。
おそらく繁殖を何回もされていて、虐待もされていただろうというお話
話を聞いていて、本当に辛くなりました
最初、触ろうとするとビクビクしていて、相当な恐ろしい目にあっていたんだろうなと思いました
今度の福岡、東京セミナーのテーマでもありますが、この子はまさに「腎」の気がかなり消耗しきった状態でした
中医学(東洋医学)での「腎」は、
このような、
「恐」(恐怖)
によって、かなり気を消耗します。
また、この子のように繁殖に何度も使われると、「腎」に蓄えられる精(元気)もどんどん失っていきます。
文字通り、この子は「身を粉にして」繁殖に使われていたんですね
このブログでも何度も出てきてますが、「腎」は、ペットでは特に強化しておきたいところ。
「腎」が弱ることで、様々な所に不調が出てくるんです。
この子の場合は、「腎」の不調が「脾」(消化器)にも波及し、「食べても太れない」状態にもなってました。
胸から下の皮膚の弾力がかなり悪いです
もちろん、足腰もかなり弱って、うまく立てません。
喜怒哀楽もないと言われてました
肉球にも「ハリ」がないので、「気」がかなり消耗しているのもわかります
正直、こんなに色んな観点から「腎」が弱っている子は、初めてでした
でも、だいたい繁殖を繰り返された子や、保護犬さん、虐待を受けた子は、「腎」がかなり弱っていますので、ケアをしていかないと、あちこちに不調が出てきます
今日は、念入りに鍼とほぐしを行って、温灸もしました。
この子には、「腎」の気を補う漢方と「脾」を温めて「気」も高めるような漢方をこれから処方します。
こういう状態は、西洋医学では、なかなか治せません。
今回の施術と、今後の漢方で、少しずつでもこの子に笑顔と元気が戻りますように
今回は重い子が続いたので、次回また続きを…