一人の女性が男女の前に立たされている。
彼女に発言はない。
これから売られる商品だから。
女:美しさを見るには前から。姿を見るには後ろから、だそうです。
(女性に向かって)後ろを向いて。
後ろ姿です。いかがですか。
男:目の保養になる。
女:女人の美を見るには3つの「首」です。
(女性に向かって)見せなさい。・・・首。手首。足首。
このように細いのが美人なのです。
体のすべては親から受け、その中で歯は一生ものです。
(女性に向かって)歯を見せなさい。
第一に色が明るいこと。第二に形が整っていること。
第三に大きさが揃っていること。いかがですか。
男:目が切れ長すぎる。涙が流れやすく悲しいことが起きるという。
女:多少目が切れ長とはいえ、「鳳凰の目」といって財物を呼ぶ目です。
私にそんな眼識もないとお思いですか。
いつにしますか。
↓↓こちらのサイトの運営は3月末で終了だそうです。
このドラマを知ったのはこのサイトでした。
36分30秒~数分間のシーン・・印象的な人身売買の様子。
美は目に見えないものかもしれません。
これが美ですよと万人に示すことはできないでしょう。
美とはそれぞれの心に発生する感動のようなものではないでしょうか。
何が美しいか、それはひとそれぞれ自由ですが、それではビジネスにならない。
基準を作る人間たちがいて、その基準にはくをつける。権威をつける。
基準に忠実なものが優等で、基準から遠ざかるほど劣等だと、
そのようなルールを決めたら誰にでもわかりやすく便利だよね。
市場価値の創造・・基準をつくって価格を設定するわけですが、
市場に出さない・売り物にしない人間たちの美は自由放任でありたい。
自分の子供や周囲の人間、そして自分自身までも、
売り物の女性みたいに値踏みしなくていいでしょう。
この女性は女優さんが演じてますが、どんな気持ちで演じているのかな。
だってこれまさに彼女の日常に近い・・
ひとびとの値踏みの目にさらされる日常風景だもの。
うつ病が多かったり自殺が多かったり、こんな仕事よくないかもね。
美は感じるもの。
感動までルールにしばられるのは御免だよ。