山歩きを忘れた体に、

もう一度さいしょから山の歩き方をおぼえ直していただく。

そんな感じでトレーニングを始めてる。

以前とは体の条件がぜんぜんちがうってこと、取り組んでてよくわかる。

過去の自分がカンタン・確実にできてたことが、ぜんぜんできない。

過去の自分のことより今の自分がどうか、ってところに集中しなきゃね。

 

それでも過去の自分の山歩きのことは気になる。

登山口に立ったときすでに頂上に立つ自分が見えていた。

数時間後には当たり前に頂上に立つ。

予定通りの山歩き、それはちょっぴり退屈な繰り返しだった。

ある登山者さんと、そんな話になったことも。

頂上に着くまで登り続けるだけだ。

頂上に着いたら登山口まで降りてくるだけだ。

それだけのことかもしれんねと。

北海道だろうと九州だろうと、

何となく同じことの繰り返しじゃないかって感覚、ないですかと。

つまらない話をするひとだと思ったけれど、確かにそう。

だからハードルを上げたくなる。

不確定要素を増やしたくなる。

そして危険にもなる。

 

今の自分の山歩きは不確定要素ばかりで、ある意味スリリングかも。

いったい今日はどこまで歩けるのやら。

どのくらいでバテるか、どのていど、どこにどんなダメージが出て、

どのくらいで回復するか、予想のつかないこの体を観察し続ける。

同じ山・同じコースを歩くと前回と比べて成果が気になる。

だからあえてコースは毎回変えている。

 

山頂まだまだ踏めそうにない。

踏めるようになるの? ほんと? それって、いつぐらいになるの?

ぜんぶ、わからない。

わからないことを楽しむくらいのゆとりを身に着けるときか・・。