「絵は自由に描くのがいちばんよ」って描かないひとは言う。

自由に絵を描き続けられるかってえと、まあムリだよね。

じっさいに描いてるひとは「模写が役に立つ」と言う。

自分も描き始めてからその必要を切実に感じる。

先日は、窓から木を見て描こうとしましたが、

自由に描きたいように描くと、やがて行き詰まりました。

描きかけの絵を見て途方にくれました。

次に、動画で「木の描き方」というのを見て、

画用紙の残り半分に木を描いたところ、

「おお~描ける、確かにこのやり方だと描けるわ~」

自分で描いた二本の木を見比べて、おもしろかったですね。

「○○の描き方」って、バカにしてたがちゃんと参考になるんだな。

自分の周囲のほぼ全員が、「描きたいように描くのがいちばん」と言うので、

自分も半ばそう思い込んでたな~。

その根拠には自分たちの受けた教育にあるのかも。

「今からこれをやります」と教師が課題を出す。

「あとは好きにやんなさい」で、時間がきたら「ハイ提出~」。

フォローもなにもあったもんじゃない。

絵具や筆の使い方なんか、私は今頃になって調べて驚きの連続で。

自由で続けられる子がいたらじつに奇跡的かも。

画家の多くは子供時分に何らかの手ほどきを受けている。

上級者の描いているところを生活の中で見ていたりする。

適切な手ほどきなしに絵を描くことは、まあ困難な道でしょう。

絵は技術。文化の上に成り立っている。

人類の発展は、先人たちの知識や技術の積み重ねを足場にしてる。

芸術だけ例外ってことはない。

そんなこともわからなくなっているのかなあ。

このトシで絵を描くと、いろいろ発見があっておもしろいな。