お若い方であるが、何ともひどい腰痛でした。
足をどう動かそうと腰にひびく。
首も背中も腰も、かんかんに張っている。
操体法の施術も慎重を期し、時間をくいましたが、
施術のあとには痛みがひどくなり、動けなくなる。
痛み止めの施術ではない、と説明しておくが、
どう考えてもおかしな体、おかしな腰痛です。

腰痛にも、しぜんな腰痛と、不自然な腰痛がある。
しぜんな腰痛は心配ない。

たとえひどい痛みでも、放置で治ることが多く、

操体法の動きをやらせると、ほとんどの動きができる。
それがふつうの腰痛なんですね。
ところが、症状が軽かろうと重かろうと、
操体法の動きがほとんどできない。
成果もさっぱりというケースはいわくつきだから、
聞き取りにも時間がかかる。

「こんなふうになったの初めてじゃないよね。いつごろからですか」
「きっかけに心当たり、ありますか」
スポーツ歴、事故歴、手術をはじめとする医療処置歴、
そのほか気づくことは何だって聞き取っていく。
原因がわからないまま、やみくもにやっても、らちがあきません。

「腰痛は8年前から」
「たぶん、きっかけは、あれかな」
体育の授業でバレーボールをやったとき、
妙な態勢で受けてしまい、数日体が動けなくなったことがある。
それから何となく不調が続き、
病院に行くと「ヘルニア」の診断を受け、
ひとの紹介で、痛みが一発で消える施術を受けてきた。
ぎっくり腰が出るたびに、痛み止めの施術で間に合わせ、
仕事に穴をあけないようにするうちに、
しだいに慢性化、悪化の道をたどり、

さすがの名人の施術も効果を示さない。

乗り換えの時期がきたってところかな。
(つづく)

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