ちょっと前の話になるけれど、

母校が老朽化で移転、取り壊し前の最後の卒業生への校舎解放があったのでミニ同窓会を兼ねて行ってきました。




教室を借りてのミニ同窓会。


高校時代は楽しかった、全て良き思い出だ、などと思っていたものの、駅前のカフェに場所を移しての二次会(?)にて、私に向けてではない言葉から、もちろんいいことばかりではない思い出もどんどん蘇ってきた。


「〇〇ってさあ、軽音部やったやん。割とイケてるメンツに囲まれてそこそこ陰キャ(そんな言葉はなかったが)でオタクの俺は居場所ないわ、って感じだったよね。」

「それ、私もそうだった!」

(※人の会話への突然の割り込みです)



「そう?なんか、2年の時の文化祭なんてめっちゃ馴染んで弾けてなかった?カッコよかったけど」

「2年の時は良かってん、1年の時は全く馴染めなかったのよ!辛かってん、軽音部」


そう、1年の時、ノリで、スクールカースト一軍の集まりみたいな軽音楽部に入ってしまったのに全然馴染めなかった私は、中島みゆきの「あした」だけが心に響いてくるなあ、と家に帰ったらヘビーローテーションしていたのだった。




『♪綺麗じゃなくなっても、私のことを見失ってしまわないで』

『もしも明日私たちが、何もかもをなくして、痩せた猫になっても』

『もしも明日あなたのため、何の得もなくても』


『言えるならその時、愛を聞かせて』


今となってはとってもつまらないことだけど(そもそも部活なんて合わなきゃやめればいいんだし)、思春期なだけに絶望は深かった。その心に中島みゆきだけが救いだった。


私を見失ってしまわないで、何もかもをなくしても、何の得もなくても、私を見失わないで、とずっとブツブツ口ずさんでいた。






そして何故か私は2年になって、身の置き所のなかったところに、突然居場所を見つけた。

あれって恋の力だったのだろうか…。原因は一つではないと思うんだけど。変化はジワジワ、しかし現象は突然なのです。ある時突然、ドアは開いた。


あの時の、突然目の前が開けていく感覚は忘れられない、と、いいつつ、そういえば忘れていた。


あの光が先にあるとすればどんなことも頑張れる、と思うほどの希望だった。そういえば。



申込締切を過ぎてから急に色々あって行く気になり、幹事さんにはえらく面倒をかけたけど(ごめんなさい)、同窓会には行ってみるものだ。たとえ今が冴えなくても。