『アセス 完全版』
ジェームズ・キャメロン監督はその後の『タイタニック』や難破船探索等を見てると、若き日からずっと深海に魅せられていたのだろう。この映画ももしかしてウルトラセブン「ノンマルトの使者」の回に影響されてるのではと思ったりもする。完全版は、とくに前半テンポが悪く出来はあまりよくない。

『小さいおうち』
健史がタキのノートを読んで、昭和11年がそんな明るいはずがないとするくだり、自分も朝ドラ『まんぷく』を観て、日中戦争中で国家総動員法が制定された昭和13年の大阪がこんなハイカラで明るい感じやったのだろうか?と疑問を持ったことがある。でも確かに歴史の教科書に当時のほんとの庶民の暮らしぶりは書かれてないのだ。黒木華もいいけど松たか子もうまいと思った。

『アバウト・ア・ボーイ』
人間関係の描き方などがとてもイギリス映画らしい映画だと思ったが、監督はアメリカ人らしい。ヒュー・グラントはやはりこういう役がぴったり。日本でいうと、阿部寛?でも、新しい絆が深まってよかったが、おひとりさまはおひとりさまでもよしって感じの結末にはならないのかな。
『栗山ノート』栗山英樹
栗山氏がノートに書き留めた中国の古典や経営者などの言葉からそれが野球にどう活かし活かされたかを綴る。そのあたりは流石に野村克也さんの教え子か。19年シーズンの日本ハムは9連敗と8連敗を喫した。今年は栗山監督にとっても正念場になるだろう。「一日は一生の縮図なり」自分も胸に刻みたい。

『みみずくは黄昏に飛びたつ』村上春樹・川上未映子
村上氏は語る。「たとえば僕が具体的に政治的な発言をしても、それに反対する意見を持つ人は、たぶんすぐ何か言い返しますよね、ツイッターとかで。そういう次元の発展性のない、つまらない争いに引き込まれるぐらいだったら、もう論争とか関係なく自分の小説を、物語というものを、正面からぶつけていきたいですよね。」物語の力とはまさにこれか。

『人生の結論』小池一夫
「自分を傷つけない、他人を傷つけない、誰のせいでもないということをいつも心の隅に持っておく」「人生に迷ったときは、人として美しいほうを選べばいい。楽しいほうを選べばいい。相手が喜んでくれるほうを選べばいい」残念ながら亡くなられた小池氏の人生哲学、金言が満載。
『若草物語』
日活版。芦川いづみ、浅丘ルリ子、吉永小百合、和泉雅子という、今から見ても打率10割の何と魅力的な姉妹かと思うが、この映画の最大の見所は昭和39年東京オリンピック直前の東京の風景ではなかろうか。ストーリーも前半は退屈するも、後半になるとなかなかの品格を持った名作であると感じられる。

『キング・コング』
2005年版。キングコングが登場するまでの前半、CGを駆使した島での大活劇(若干気持ち悪い)の中盤、ニューヨークが舞台の後半と大まかに3分割されると思うが、さすがに全編3時間超えは長い。それにキャスティングも必ずしも成功してるとは思えなかった。とはいえ、データの普遍性、映画作りの進歩を実感するうえでも一見の価値はある。

『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
業界の内幕ものとして観れば事情通にはたまらないのかもしれないが、正直取っつきにくく、この作品がどうしてアカデミー作品賞や監督賞を獲ったのかを分析して観るほうが面白いように思われる。全編ワンカット撮影というが、『真昼の決闘』のリアルタイム進行の方がよほど凄いと思う。