どうも、福村康廣です。
前回に続き、ドイツのワインと醸造についてご紹介します。
■マイヤー・ネーケル
マイヤー・ネーケルは1982年設立の伝統あるワイナリーです。200年以上続くワインづくりの家業は、現在5代目のヴェルナー・ネーケル氏が引き継いでいるようです。
ドイツワインガイドブック『ゴーミヨ』内で、赤ワインとして初の年間最優秀醸造所に選ばれた確かな実績を誇ります。
ワインではなく、まだ製造されていない葡萄の実の状態ですでに予約が完売してしまうため、ドイツ国外での流通量が僅かなのだそうです。
ワインづくりが可能な北限とされる北緯50度ですが、それを超えたアールでもワインづくりが行われています。
それを可能とするのは、谷から吹く冷たい風から守られた南向きの畑と、良く熱を蓄えた青い粘板岩土壌のブラウシーファーの存在があるからです。
さらに、完熟した葡萄をより長くマイシェに置くことで、色と渋味、酸味の骨格をつくり、アール特有のミネラル感のあるワインが出来上がるといいます。
また、当時のドイツではまだ類を見なかったバリック熟成を採用し、より高品質なワインの醸造を可能とした先駆者でもあります。
その努力が実り、1987年のシュペート・ブルグンダーは1989年の国際赤ワインコンクールでドイツ最優秀赤ワイン賞を受賞しているそうです。
【代表的な商品】
マイヤーネーケル・シュペ―トブルグンダー・トロッケン 2017
タイプ:赤ワイン/辛口/ミディアムボディ
品種:シュペート・ブルグンダー
南向きの急斜面に位置し、太陽熱を蓄えた土壌で育まれたエレガントかつ力強さに溢れるワイン。有機栽培への転換により、味わいに更なる深みを増しているようです。ブルーベリーやラズベリー、月桂樹などをメインに、角がとれたまろやかなタンニンと爽やかな酸味を楽しめるといいます。また苺のような甘酸っぱさ、土っぽさをかすかに感じられる点も特徴的とのこと。フレッシュさを楽しむタイプのワインではありますが、数年置いたとしても美味しく飲めるのではないでしょうか。
【相性のいい料理】
鴨のローストやローストビーフなどのシンプルなメニューがおすすめです。