どうも、福村康廣です。

 

前回に続き、チリのワインと醸造についてご紹介します。

■カリテラ

カリテラは、チリ屈指の名門ワイナリー「エラスリス・グループ」が手掛けるプレミアムワインです。

 

誕生のきっかけは、20代の若さでエラスリス5代目当主となったエデュアルド・チャドウィックの「チリワインが世界トップレベルのワインと肩を並べる」という夢だったといいます。

チャドウィックは、熱い情熱に突き動かされ次々と海外のワイナリーを訪問し、そこで後にカリフォルニアワインの父と称されるロバート・モンダヴィと出会ったそうです。

彼らの理想は、同じで“気兼ねなく楽しめる、世界に誇れる偉大なワインをつくる”ことだったといいます。

そして、長年二人の間であたためられた構想が1996年に遂にチリのプレミアムワイン「カリテラ」として実を結んだのだとか。

カリテラというネーミングは、品質(カリダード)と大地(ティエラ)から取ったといわれています。

 

また、カリテラは「大地の品質」を表現するためにチリでいち早くサスティナブル農法を導入したパイオニア的なワイナリーだそうです。

土地の75%は自然のまま残されており、畑では化学合成肥料や農薬は一切使用せず、一部有機農法も取り入れられているのだとか。

天然資源の保護、リサイクル、森林再生、敷地内での馬や鷲の飼育、雑草や害虫の駆除など、自然のサイクルの中でワインづくりを行っているといいます。

環境に対するこの先進的なアプローチにより、ワイン・アドヴォケイト誌にて「世界で最も環境に配慮したワイン生産者の1つ」と評されたこともあるようです。

 

そんなカリテラの本拠地であるカリテラ・エステートは、チリの首都サンティアゴから南へおよそ200kmのコルチャグア・ヴァレに位置しているそうです。

この土地では、チリの豊富な日照量と乾燥、昼夜の激しい寒暖差という独特の環境に加え、海風の影響を強く受け、冷涼な気候となるため、酸に富んだ葡萄が育つのだとか。

土壌は痩せており、特にカリテラ・エステートのある丘陵地帯で栽培される葡萄は、その厳しい条件下で味わいが凝縮するといいます。

2005年にワイン・エンスージアスト誌によって世界最良のワイン産地「ワイン・リージョン・オブ・ザ・イヤー」にも選ばれ、「第二のナパ・ヴァレー」として期待されている土地とのこと。

 

【代表的な商品】

カリテラ・トリビュート・マルベック・スペシャル・エディション

タイプ:赤ワイン

品種:マルベック、プティ・ヴェルド

 

エスピノという区画から厳選された葡萄のみを使用して造られたプレミアムワイン。豊かなベリーの香りから始まり、ローズマリーなどのフレッシュなハーブの香りと柔らかなスパイシーな香りへと続き、フレッシュな酸味を伴う心地よい凝縮感と快活さが広がるとのこと。上質なタンニンとさわやかな酸味を備えたエレガントなスタイルを持ち、長期熟成の可能性を秘めているといいます。

 

【相性のいい料理】

肉料理との相性がいいそうです。