どうも、福村康廣です。

 

前回に続き、フランスのワインと醸造についてご紹介します。

 

■ドラピエ

南端のオーヴ県ウルヴィル村にて家族経営をしているワイナリー。

 

12世紀にシルタシアン派の僧たちが築いた地下のワインセラーは、現在まで瓶熟庫として使用され続け、ワイン造りに活用しているとのこと。

 

同ワイナリーは、1808年よりシャンパンづくりを開始し、今の当主ミッシェルが8代目だそうです。

ほかの大手造り手との違いは、現在まで家族で経営していること。

 

ドラピエのシャンパーニュは高い人気を集めていることでも知られているそうです。

 

フランスのナチュラル派メゾンたちの食事では、同ワイナリーのシャンパーニュから楽しむのが絶対といいます。

 

パリで人気のワインショップ「カーヴ・オジェ」からも高い評価を得ているのだとか。

さらに、世界三大テノールの1人でもあり、神に祝福された声で知られる、ルチアーノ・パバロッティは、「喉に優しい」と飲んでから歌っていたそうです。

こうした、自然や芸術を好む人たちからも親しまれている商品です。

 

また、53haの畑では、1989年から農薬を全く使わず、有機栽培を実施しているとのこと。

 

有機栽培を取り入れる道のりは、簡単ではなかったといいます。

化成肥料を堆肥へ変更し、農薬未使用による病気・害虫被害の増加、収穫量が一時的に3割ダウンすることも。

 

しかし、長女の誕生をきっかけに、「子ども達の未来を考えたブドウ栽培を今こそ始めるべきだ」と考え、ブドウ畑の可能性を信じ、努力を重ねた結果、農薬を使用せずとも上質なぶどうの収穫を可能にしたといいます。

 

さらに、ドサージュが少ないのも特徴の一つです。

ドサージュとは、出荷前に瓶内二次発酵によって発生した澱を取り去る、「デゴルジュマン」という作業があり、目減りした量を補うと同時に、糖度の調整のためリキュールを加える工程を指します。シャンパーニュの味わいに大きな影響を与えるため、造り手は最も慎重になる工程の一つだそうです。

 

【代表的な商品】

ブリュット・ナチュール 泡白/辛口/750ml/ピノ・ノワール100%

「ピノ・ノワールの父」と愛されている同ワイナリーの自信作。

糖類および醸造時もSO2=亜硫酸塩(二酸化硫黄/酸化防止剤)を無添加とし、淡いピンクやグレーのような色味はナチュラルな証拠で、色抜き・ろ過も行っていない商品です。ブドウの自重と軽い加圧だけで搾った果汁を使用しているとのこと。

爽やかで自然な酸味とふくよかさがあり、大人の味わいとブドウ本来の味わいを楽しめる、ピノ・ノワール好きには堪らない逸品です。

 

【相性の良い料理】

シーフードの前菜、オイスター、前菜全般