今回は読書感想文です。
数カ月前に読んだ新聞の記事に、『人のさいご』という本が紹介されていました。
(詳細はこちら:人のさいご (studio.site))
この本を読むのが怖い。
でも、なぜか、内容が気になってしょうがない。
迷ったらとりあえず行動!
・・・ということで、購入を決めた本。
みな平等に、いつか必ず訪れる、人生の終わり。
どのような経過をたどって「さいご」を迎えるのかが、とても分かりやすい文章で書いてありました。
この本を読んで、慢性呼吸不全で入院する直前のことを思い出しました。
あの時の自分は、この本で紹介されている「さいご」を迎えるときの状態に、全て当てはまっていました。
当時読んでいたら、間違いなく「さいご」を迎える方向に思考がいって、本当に「さいご」を迎えていたかもしれない。
今のタイミングで、この本に出会えてよかった。
ゾッと、寒気がしました。
よく、あのとき、生きていられたなぁ。
こわかったなぁ。苦しかったなぁ。
私は生き返ったんだなぁ。
よかったなぁ。がんばったなぁ。
しばらく、涙が止まりませんでした。
私はたまたま、生まれながらにして進行性の病気があるという状態。
その状態をとおして、何度も「生きる」ことと向き合う機会をもらってきました。
普通だったら当たり前とされることも、私にとっては当たり前のことではないから、当たり前の中から、有難さを見出すことができるのです。
何気ない日常から、幸せを感じることができること。
これは、本当の意味で幸せなことなのだと思います。
「さいご」を考えることは、重いテーマで後ろ向きなことに思えてしまいます。
しかし、将来を考えるという点で前向きなことで、今の自分の在り方や、周りの人たちとの関わり方を考えることだと思っています。
せっかく生き返ったのだから、これから先の人生も、やりたいことを思う存分やって、悔いなく生きていきたい。
そんなことを考えました。