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 『大地』は、第一部の『大地』(1931年)・第二部の『息子たち』(1932年)・第三部の『分裂せる家』(1935年)の三部作。

 まとめて『大地』と呼ばれているが、私が強烈に印象に残っているのは第一部。

 ざっくりネタバレしすぎるあらすじ。

 舞台は中国。

 貧農の王龍(ワンルン)は、地主である黄家の奴隷であった阿蘭を嫁にする。

 阿蘭はブスで寡黙だが、働き者。

 阿蘭は美人でないが王龍も貧農なので、この阿蘭を抱くことで王龍は満たされていた。

 勤勉な阿蘭のおかげで王龍は経済的に恵まれるようになり、黄家の土地を買い始め、子供も授かる。

 しかし、洪水がきて町を逃げないといけなくなり再び貧困に。

 戦争で金持ちの家が砲撃され、そこで王龍は多くの銀貨と宝石を手に入れる。

 そのお金を持って元の土地に戻った王龍夫妻は、没落した黄家から土地を買い占め、大富豪となる。

 金持ちになると王龍は醜い阿蘭が嫌いになり、美人な商売女の蓮華を可愛がり、第二夫人にする。

 富豪になると叔父一家にたかられる。

 しかし、この叔父は実は盗賊の副頭目であったため、飢饉になっても略奪から逃れることができた。

 王龍は叔父夫妻を恐れ、アヘンを勧めて弱らせ、子供は戦争に行かせる。

 貧しいと思っていたときは金持ちになりたいと思っていたが、大金持ちになると次々に違う問題が起こってくる。

 最後は王龍と阿蘭が血の滲むような思いで働いて手に入れてきた土地を長男と次男が簡単に売ってしまうことを考え始める。

 (おわり)

 読みながら、無情な……と思った。

 若く貧しい王龍はブスな妻を抱けるだけで満足していたのに、金持ちになると美人な若い女に心を奪われる。

 苦労して苦労して夫婦一代で築き上げた財産。

 金持ちになるとたかるやつがでてくる。

 そして親の努力を知らず裕福な生活に慣れ切った子供たちは親の資産を売ることを考える。

 子孫の為に美田を買わずとはこのことだと思った。

 夫に協力し勤勉に生きてきた阿蘭を捨てて、若い女に走るシーンが切なかった。

 金持ちな男ほど浮気しないのは難しい……と思ったのだった。

 感想そこかよ……とツッコミきそう……

 いつまでも飽きられないように美しくありたい……そう思った。

 

 第一巻が強烈に印象に残っている。

 パール・バック先生、人生の無常を教えてくださってありがとうございますm(__)m

 

 

 

 

 

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『オタクの読書感想文』黒川蓮

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