「100万回生きたねこ」
作・絵:佐野洋子
すごく有名な絵本!なのですが、はじめて読みました。
物語の中盤まで何回も繰り返す猫の人生が語られます。一つの人生が終わっているのに、どこか他人事のような人生。飼い主が変わって、いろんな人生楽しいんじゃないかと思うんだけど、猫自身は全く楽しそうではなく、感情が感じられません。
そして迎えた新たな人生が中盤から始まります。これまでつまらなかった人生に対し、この人生はとても楽しそう。感情がのってるし、猫がイキイキとしています。その人生の中で愛する人と自分の子供も生まれます。楽しいだけじゃなく、悲しい気持ちにも心が動く。そして、死んだ猫はもう生きかえりませんでした。
終わったあと、すごく余韻を感じる絵本です。同じ生きていても、心が動かなければつまらない人生。なにかに熱中して、誰かを愛して、大きく心が動いて、それでこそ生きてるってことだよなーと感じた絵本でした。限りある命だからこそ、心を動かして生きていきたいです。
佐野洋子さんは猫が好きやな。子供たちも何回も生き返る猫ちゃんの絵本として楽しんでいたようです。いろんな考察が出そうなストーリーなので、人の感想を読むのも楽しそう。
追記:
めちゃくちゃあっちゃんのテンションが高いので、心に余裕のある金曜の夜などに。元気のないときはエネルギー持ってかれるので避けた方がいいかも。
絵本をネタにした1人芝居が9割です。残り1割(0.5割かも)の絵本考察は、おもしろかったです。