6月議会終了後、有志で他県被災地視察、
商工文教常任委員会で県内視察と
相次ぎ視察を行いました。

今回は
710日~12日に有志で行った
福島県相馬市役所~宮城県亘理町“
JAみやぎ亘理”
~石巻市商工会議所・石巻市役所~南三陸町役場
の視察で特に印象に残った事を報告します。

相馬市では、相馬井戸端長屋という
高齢者・障がい者向けの災害公営住宅が1棟、
本年5月2日に完成し既に入居が始まっていました。

120710相馬市視察1.jpg


異例の速さにその経緯を聞くと、
市長の決断で『まず私有地に1戸建てよう。
そして市民に見てもらい、公営住宅のイメージを
持ってもらおう。費用や地域制限などは
最後に何とか調整できるはずだ。』という趣旨に則り
スピード第1で建設したそうです。

また孤独死防止のための共助の精神と
その為の仕組みを伴った公営住宅という事で、
この相馬井戸端長屋の目的に賛同した
ダウケミカル社からの寄贈という形になりました。

さらにモエヘネシー・ルイヴィトングループから
子どもたちのPTSD(
心的外傷後のストレス障害)
対策、情操教育のための施設建設に
1.3億円の寄附を頂き
“LVMH子どもアート・メゾン”という施設建設が
決定しているという事です。

相馬市で感じた事は、
市民に復興の希望を抱かせる為の事業や、
特徴ある施設を企画し趣旨に賛同する世界の企業から
寄附を得ているという事でした。

石巻市で驚いた事は
県が建設した“がれき焼却施設”でした。

120711石巻瓦礫焼却施設2.jpg

この施設は本年
512日に火入れ式を行いましたが、
5基2000億円を投じて1日
1,500トンの焼却をする
能力があるという事です。

石巻市のがれき量は
450万トンで岩手県のがれき総量
より多いという事です。

また石巻市では市独自で民間が建設した集合住宅を
市が市営住宅として借上げ市民に提供する
仕組みを作り、一刻も早く災害公営住宅建設を
推進しようと計画しました。

しかしこの試みは採算性が課題となり
うまく進んでいないという事でしたが、
この仕組みを若干修正する事により
多くの事業者が参入し公営住宅の供給が
円滑に行われるのではないかと感じました。

この他にも“
JAみやぎ亘理”や“南三陸町”でも
汗と知恵を絞り様々な復興計画を立案し、
使命感を持って必死で取り組んでいる様子を
お聞きしました。

私が今視察で感じた事は、
優れたリーダーは他の支援を待つのではなく
『まず自らが出来る事を即実行し、
うまくいかなければ変える。まずやる!』
という気概で復興に取り組み、
その気概に賛同する方を次々と巻き込んでいると
感じました。

その様な自治体に共通する事は、
説明をする職員さんの口から
「うちの市長(村長)が・・・」
「うちの知事が・・・」と
何度もその組織のトップの名前が出るという事です。

トップに思いに共感し、
その思いが浸透しているという証拠であると思います。

様々な独自の取り組みを学び、
またトップマネジメント、
そしてリーダーシップとは何か?を考え、
実り多い視察でありました。