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脳脊髄液減少症最新情報 2010年
(文責 NPO脳脊髄液減少症患者・家族支援協会)

(今井)
昨年発表しました「YouTube脳脊髄液減少症 最新情報 2009年」が、アクセス数6,000件を超えました。医療関係者、患者さん、行政関係者など、たくさんの方から反響があり、大好評でした。 ありがとうございます。

今回もパート1・パート2に分け、代表理事の中井、副理事長の松本とともに、可能な限り情報発信をしたいと思います。 どうぞ、宜しく願いします。

(字幕)【コンテンツ】
・脳神経外傷学会が学会として脳脊髄液減少症を認定
・この中身は?
・問題点は?
・17%→50%運動の意義とは?
・長妻大臣の発言 2012年度 診療報酬制度改定時にブラッドパッチ療法を審議にかける   
 これは実現可能なのだろうか?
・4月に政府が出した「脳脊髄液減少症の検査における保険適用」の解釈の説明について
・子どもの例について
・イエローベルト運動について

(今井)
脳脊髄液減少症を取り巻く環境は、2010年に入り、いままでになく注目されています。また、多くの患者団体や
患者さんの様々な形による、国や地方自治体への活発な働きがけにより、大きな動き、展開が見られます。

(松本)
そうですね。勢いが増して、これまでの地道な活動の成果が出てきているようです。代表の中井と篠永先生が、平塚共済病院の一室から始めたこの運動も10年になります。そして、NPO法人が発足して8年を迎えることができました。当時では考えられなかったことであり、協会を支援くださった皆様に感謝申し上げます。
ところで、漢数字の「八」は、末広がりということから「開く」という意味があるそうです。今年は、脳脊髄液減少症患者にとって、本当の意味で「開く年」にしたいです。

(中井)
まったくです。10年前、篠永先生と運動を始めたばかりのころは、それはそれは状況が厳しかった。「医学会 行政 政治」と、それぞれ私どもに向けられた反応は、いまでも、しっかりと私のこの胸中に刻印されて残っています。一方、その
厳しい中、開拓者の皆様の奮闘振りも、また応援してくださった医師や議員の方の姿は、けっして忘れません。当然ながら、しっかりその恩に報わなければなりません。この運動の功労者の功績を残さなければなりません。そういった
意味で、当会ホームページや会報(1~15号)では、当時の時代背景や先生方のご意見が、時代とともに明解に書き残されています。是非読んでいただきたいと思います。

(今井)
ところで、先日、日本脳神経外傷学会が、外傷に伴う低髄液圧症候群の前向きな調査を行いました。そして、登録症例23名中、4例を外傷に伴う低髄液圧症候群と認定しました。いまのところ、日本神経外傷学会は脳脊髄液減少症という用語を用いていないようです。そのことが、NHKのニュースで報道され、大きな話題になりました。

(松本)
私は、自宅でたまたまそのニュースを見てびっくりし、すぐ中井さんに連絡しました。


(中井)
私も松本さんから連絡を受け、非常に嬉しく思いました。篠永先生をはじめ、多くの医師にすぐ連絡して喜びあいました。

(今井)
ところで、医学会が外傷に伴う低髄液圧症候群を認めたことで、今後どのような影響があるのでしょう? そして、その23名中選ばれなかった19名について、どう考えられるのでしょうか?

(中井)
そうですね。もちろん、現状は厳しいです。わずか4名です。つまり17%しか認められなかったのです。この残りの
19名はどうして認められなかったかと言いますと、脳造影MRIにおける「びまん性硬膜増強」を示さない画像なので、除外された可能性が強いようです
*(字幕)「びまん性硬膜増強」の意味

(松本)
そうすると、少し疑問に思います。日頃、患者さんとお話をしていて、MRIで「びまん性硬膜増強」が見られたかどうかいう会話はほとんどありません。RI画像ではっきり髄液漏れが見つかり、ブラッドパッチをしました。という方がほとんどです。また、肯定派の医師からも、外傷性脳脊髄液減少症の患者さんの多くは、びまん性硬膜増強は出ないと
伺っています。また小児例では殆どゼロに等しく、画像に出ないそうです。


(中井)
そうなんです。脳神経外傷学会の医師は、脳脊髄液減少症の治療実績が少ない。どうしても経験がない分、国際
頭痛分類学会に頼る所が多いようです。しかし、このたび発刊される事になりました、守山英二医師著「脳脊髄液
減少症診断と治療」には、外国論文でも「びまん性硬膜増強」は画像上顕著でなくても低髄液圧症候群である場合が多いとのデータが掲載されています。

(今井)
なるほど。結局、経験の差なのでしょうか? でも、日本脳神経外傷学会という大きな学会が認めたという事は、
脳脊髄液減少症の普及において大きな事ではないでしょうか? もし今、医師が「そんな病気はありません」と
言うならば、それは「勉強不足の医師」になってしまう訳ですよね。完全否定の立場をとっていた医師も、これからは主張も弱くなるのではないでしょうか。

(中井)
そうであって欲しいです。今、多くの日本脳神経外傷学会の医師が、厚生労働省研究班に所属されています。その医師たちの診断基準が、公的ガイドライン作成に影響を与えるようであれば、多くの患者さんがガイドラインから
外れてしまいます。つまり、脳脊髄液減少症を発症していても、そうでないと診断される可能性があるということです。これは患者さんにとって、たいへん不幸なことです。ガイドラインから外れると言うことは、後々、交通事故や何らかの外傷が原因で裁判になっている方にしてみれば、更に厳しい死活問題になってしまいます。なんとしてもより適切な診断基準のもと、確率の引き上げをしてほしいと思います。


(松本)
本当にそう強く願っています。私ども協会は、脳脊髄液減少症患者支援の会や子ども支援チームと共に、2年前から肯定派や治療経験の豊富な医師の厚生労働省研究班への参加の要望書を国や山形大学に何度も提出してきました。ようやくこの春、RI検査のスペシャリスト 守山医師と 子どもの症例と生理食塩水パッチの重要性を最も強く主張する 中川医師の参加が決定しました。

(中井)
協会はあくまでも患者の立場から「できる限りの事」をしてきました。また、これからもしていきます。誠実にお話して
いく以外にないのです。その姿勢とこれまでの地道な活動が評価されたのか、ゼロからのスタートで、
初志貫徹してきた事が評価されたのか、最近では山形大学や厚生労働省からも、信頼をいただけるようになってきたと感じます。

(今井)
それは素晴らしいことですね。ところで、現実に少しでも17%から上げたいところですが、理想とする100%に引き
上げようとするならば、その方法はあるのでしょうか? 政治判断では無理でしょうか?

(中井)
現状では、RI検査が最も脳脊髄液減少症と診断される根拠となる検査です。近日発刊される守山先生と脳脊髄液
減少症研究会の本「脳脊髄液減少症 診断と治療」、そして協会がそれに呼応する形で出すDVD「脳脊髄液減少症 診断と治療」をできる限り啓蒙して行きます。更に、生理食塩水パッチを何らかの形で普及する必要があります。なぜなら、未成年の脳脊髄液減少症診断には、生理食塩水パッチが重要になるからです。この生理食塩水パッチの事も、発売される本に記載されます。


(今井)
守山先生と中川先生が研究班に入られたという事は、研究の内容が広がりを見せる可能性があるということでしょうか?

(中井)
それは、わかりません。現在、厚生労働省研究班のガイドライン審議には、生理食塩水パッチ、残存率、髄液減衰率クリアランスについては、予定に入っていません。これをどう論議し、患者救済のガイドラインにしていくかは、肯定派の医師にお願いするしか方法はないのです。

(松本)
なるほど。それにしても本の発刊とDVDの発売が待ち遠しいですね。先程の今井さんの質問にあった政治判断に
ついて考えると、私は医学の純粋な世界に、政治が介入していいのだろうかという思いがあります。あくまでも患者
さんの立場で、正しい医学的根拠に基づいた論議を行い、ガイドラインを決めていただきたいと思っています。

(中井)
そうですね。私も同じ気持ちです。確かに事務局のある山形大学は3年計画で、目標の100症例は達成できませんでした。しかし、研究代表者の嘉山先生は、日本の医学会を代表する、超一流の医師を集めてくださいました。この研究班で合意が得られれば、それ自体、日本医学会の診断基準になります。これは、各地域をまわって感じることですが、よくぞこれだけのメンバーを招集されたと感銘を受けています。患者さんの為に脳脊髄液減少症の本質を
見極め、必ず歴史的偉業を達成してくれる事を皆で期待しましょう。

(今井)
はい。お話は続きますが、目標の100症例まであと一歩ですね。
100症例が集まり、ガイドラインを本年度12月31日まで完成させ、更に来年度にはブラッドパッチ治療のガイドラインも完成させなければ、3月に長妻大臣が言われた2012年の診療報酬制度の改定の審議には間に合いませんね。

(中井)
はい、その通りです。しかし、この脳脊髄液減少症のガイドラインができればどうなるか考えてみてください。裁判、
自賠責・労災、更に警察・学校関係に影響があります。そして、各保険会社にも影響を与えます。すべてにおいて
大改定となります。よって、お金も動く訳ですから反対が無いと言えば嘘になります。だからこそ、100症例に拘った署名が重要なのです。世間に100症例の事を知っていただきたいのです。


(今井)
なるほど。だから、大臣発言を空論にしないようにする署名運動が必要なのですね。

(松本)
これまで活動をしてきて、現職の大臣が脳脊髄液減少症の保険適用を具体的に発言したのは長妻大臣が初めてだと思います。素晴らしい発言でした。もちろん時期というタイミングもありますが。大臣の言葉をリップサービスと受け取りたくありません。しかし、万が一症例数が集まらず、ガイドラインの作成に時間を予想以上に費やし、まとまらなければどうなるか? この心配が杞憂に終わってくれればいいと思います。

(中井)
そうですね。
ところで、先月、政府より「脳脊髄液減少症の検査についての保険適用に対する解釈」について、事務連絡が全国
社会保険事務所 都道府県保険課に配布されました。これにはメディアも「脳脊髄液減少症検査保険適用」と大きな
見出しで報じました。これはもともと「髄液漏れの頭痛」の検査については、本来保険適用なのですが、地域によって、混合診療の解釈が違っていたのを統一したに過ぎません。もちろん、多くのメディアが脳脊髄液減少症を報じ大きな話題になった事は良い事です。そして、同じような混合診療の解釈で地域格差がある病態で苦しむ患者さんにとっては、モデルケースになった事でしょう。しかし、正しい情報を流さなければ、医師も患者も混乱してしまいます。その
しわ寄せがどこかに出てきます。

(松本)
はい。未だに「TVで脳脊髄液減少症が保険適用になったと報道していた」と問い合わせがあります。「最初の検査
だけが保険適用」であることを知らない方もいます。また、今まで検査について保険が適用されていた地域で、今後、脳脊髄液減少症と診断されブラッドパッチ治療を受ける事を同意した時点で、後の治療はすべて自由診療になるという事実も知らない方がいるようです。正しく理解し、情報を発信しなければいけないと感じました。これまでもそうでしたが、「脳脊髄液減少症」について報道されると、必ずと言っていい程、協会に沢山の問合せがあります。協会が
問合せ窓口・相談窓口になっています。ですから、正しい情報を記事にしてほしいと、患者さんと接する機会が多い現場ではそう感じます。今回、協会は、厚生労働省と連携を密にとりました。また、事務連絡を使い、問い合わせの
マニュアル作成をして、相談の対応をさせていただきました。長年の経験が生きた結果だと思います。

(今井)
そうですね。あと、脳脊髄液減少症を連続して取り扱っている記者であれば正しい記事を書かれていたと思うのですが、やはり記者はどうしても色んな問題を記事にしていますので、単発取材になりかねませんから仕方ないところもあると思います。

(中井)
私は、脳脊髄液減少症の問題に長く関わってきましたが、確かに未解明な部分は多くあると思っています。RI画像上漏れは無いけれど、生理食塩水パッチで改善される方も多数います。これをプラシーボ効果といわれれば、
反論する証拠がない現在は、100%の診断治療は厳しいかもしれません。しかし、正常圧水頭症のように症状を
ガイドラインとする例もありますから、希望は捨ててはいけないと思うのです。
*(字幕)「プラシーボ効果」の意味

更にBP治療の効果も、すぐ効く方、時間を要する方、まれにBP治療を多数回行い、腰痛や違和感のある後遺症が出る方もいます。2002~2004年当時、BP治療は何度行っても後遺症が出ないという見解であった事も事実です。
そのために治療回数を重ね、後遺症で苦しむ方もいます。ガイドラインばかり注目されていますが、治療であるBP
治療のガイドラインをもしっかり作成していただきたいです。研究班の中に、ペインクリニック学会や麻酔科学会から治療経験の多い医師を選抜して参加していただく事を、国と山形大学に強く要望していきたいと思います。

(今井)
政府事務連絡の中の3項目目「ブラッドパッチ療法を目的とした診療やブラッドパッチ療法による明らかな合併症のための診療の場合には保険請求できないのか?」「解答 その通り」
これについて、どう思いますか?

(中井)
今後、是正を要望していきたいです。悪化した症例を検討する事は重要であり、また悪化した方の治療の研究なども今後の課題であろうと思います。またそれを強く望みます。
(ブラッドパッチ治療で悪化(癒着 腰痛・その他)されたと感じる方は staff@npo-aswp.orgまでその経過をメールいただければ幸いです
担当は中井です いただいたメールについては一切お返事できかねますので御理解をお願いします。)


(今井)
現状はまだまだ厳しいですね。安易に考えてはいけないですね。油断してもいけませんね。私も署名を頑張ります。
ところで、最近、子どもの症例が急激に増加してきました。交通事故でなく学校現場での活動の中で発生していると伺っています

(中井)
そうです。これは急激な成長過程における身体的な機能がかかわっているのかもしれませんが、同じ衝撃でも成人に比べ髄液が漏れやすい。発症頻度は多いかもしれません。俗にいう「なまけ 易疲労 不登校」といった扱いをされている児童が、実は脳脊髄液減少症でありながら自らの体調不良を表現できず、未だ診断を受けていない方も多くいると思われます。実は、脳卒中で著名な医師とその仲間の医師が脳脊髄液減少症の小児の症例を着実に経験され、実績を積んでおられます。私もお話させていただきましたが 「こんなに多くの患者がいるとはと驚いております」と率直な意見を伺いました。今後、大きな影響力を持つ事になると思います。そして、現在でも小児の改善率は高いそうです。

(今井)
凄いですね。確実に学校現場での脳脊髄液減少症の普及は広がっていますね。今年も各県教育委員会から協会に脳脊髄液減少症講演依頼がきております。現在10府県で、教育委員会主催の脳脊髄液減少症研修会が行われてきましたが、早急に47都道府県で実施されるべきだと思います。

(松本)
ところで、イエローベルト運動がついに42府県で公開されました、予定を入れれば45道府県になります。
残りは、「大阪・東京」だけです。

(中井)
凄いことです。もちろん、たとえ42府県公式HPで脳脊髄液減少症の治療病院が公開されていると言っても、各自治体により数もレベルもバラバラです。実際、病院を訪れてみると、その症例数の少なさに困惑したというお話も伺っております。ガイドラインができれば、一気にその情況は変わると思われます。その時のためのイエローベルト運動なのです。いよいよです。しかし、会報15号の見出しにもありますが、「いや待て、もう一歩の時こそ油断大敵、しかして希望せよ」この気持ちが重要です。

今年4月20日の国会で山本博参議院議員が脳脊髄液減少症など脳にかかわる病態の質問をされ反響を呼びました。「福祉の枠から外れた患者さん、また法律の狭間で苦しんでいて何の救済も受けられていない多くの患者さん」がいる事実。ガイドラインから外れた患者さんは何の救済もなされないのか?」
この方たちを救う事も協会の仕事であり重要課題の一つでもあります。やはり、党利党略ではなく、真剣に取り組んでくださる、何があっても民衆の為に動いてくださる議員が必要です。時勢に流されず、ただただ誠実にまじめに取り
組んでくれる議員が必要です。既に超党派で問題に取り組む時期にきていると感じます。山本博議員の質問は大変重要だったと思います。参議員議員公式HP 議会中継録画(厚生労働委員会)でみられますので是非御覧ください。

(今井)
はい、有り難うございます。今回も貴重な情報発信になると思います。中井さん松本さん、有り難うございました。