皆さんこんばんは。福々めだかです
台風も多くなる時期ですね💦 暑さ対策に加え、台風対策も意識してメダカの飼育を続けていきましょう
さて、今日はヒカリ体型についてのお話です
ヒカリ体系も、最近はメジャーになってきましたね。今ではたくさんの品種が世に出回っていて、初心者の方でも飼育されている方が多くなったと感じています
一応、このブログは初心者の方向けですので、もう一度確認しておきましょう✨
ヒカリ体型とは…
ヒカリ体型は、尾ビレがひし形となり、背ビレはしりビレと同じ形をしています。また、ヒカリの名の通り、腹部に集まっている虹色素胞が背中に移ったことにより、上から見ると銀色などに光って見えることから名付けられました ヒカリ体型同士の交配では、ほぼ100%ヒカリ体型が産まれるため、交配も意外と簡単に楽しめます
※尾ビレ普通種と言い、ヒカリ体型なのに尾ビレが普通種体型の尾ビレに変化したメダカも存在します。通常、ヒカリ体型の尾ビレはひし形ですが、尾ビレ普通種は普通体系のメダカと同じ尾びれをしています。そういう場合は、背びれの形がしりびれと同じようになっているか(上下対称か)で判断します また、光のないヒカリ体型もいるので、基本的には尾ビレと背ビレを見て判断します。
ヒカリ体型が人気の理由は、普通体型と違ってヒレが大きい分、泳いだ時のヒレのなびき方が凄く綺麗なことではないでしょうか
また、背中に銀色がキラリと光っていることで、さらに高級感が増しますよね
ただし、このヒカリ体型…難点もあるのです
①初心者の方だと、ヒレが大きいだけにオスとメスの判断が付きにくいということ
②背曲がりの個体が多い
①番は慣れればよいとして…②番目の理由が今回のキーポイントになってまいります
ぜひ、初心者の方も中級者の方も、もしよろしかったら上級者の方も、一緒に考えてみてください
まず、ヒカリ体型はとにかく背曲がりの個体が多いことが特徴です
背曲がりとは、こんな感じのことを言います。
ついこの間までしっかり真っすぐで元気な個体でしたが、背曲がり(横曲がりのパターン)になってしまいました
ヒレを動かさなくても、こんな状態です
横見からは分かりにくいですが、やっぱり曲がっています
もっと縦にジグザグ曲がってしまう場合もあります
この背曲がりについては、諸説ありどれが確実ということは言えませんので、参考程度に読んでください。ただ、私のメダカ仲間などと長年話したり実験したりした結果、おそらくですが当たっています。
重要な事項順に書いていきます。
① 背曲がりは遺伝するのかどうか(先天的かどうか)
⇒します。ですが、しないとも言えます。
なんともあやふやな答えですが、これが意外とそういう答えにしかならないのです。というのも、どれだけすぐに背曲がりをハネていって(親にしないで)子をとっても、必ずと言っていいほど背曲がりの個体は産まれてしまうからです 難しい話、背曲がりを決定づける遺伝子は、ヒカリ体型を決定づける複雑で多様な遺伝子構成の中に含まれてしまっているため、減らすことは可能でも根絶することは不可能に近いといってもいいのかもしれません
逆に、背曲がりの親だけを集めて(背曲がりでも問題なく生きていけて、生殖をおこなうことができる個体は多いです)、子をとっていったことがあります。するとどうなったかと言うと、ほとんどの子は正常な個体でした
体感ですが、すこーしだけ背曲がりが多かったのは、親が背曲がりだった方でしたが、大差はありませんでした この結果ゆえに、遺伝するのは間違いないのでしょうが、しない場合も多いという答えになるわけです
なので、背曲がりの個体をとことんハネていって…とまでは、神経質にならなくてもよいと私は思います。もちろん、私はお客様相手でもあるので、背曲がりはハネて個人的に飼育しています。お客様にお渡しするのは、背曲がりがいない状態での卵や子、親のみです(それでも背曲がりは少し出てしまうのですが…)
② 背曲がりはどのような個体に多いか(後天的か)
⇒①番については、たくさんの方が経験からよくお話しされます。ですが、私は②番の後天的な背曲がりを重要視してお話したいと思います
さきほどの背曲がりのメダカの写真の説明に、「つい最近まで真っすぐできれいな体型をしていた」と書きました。そうです、もちろん遺伝の可能性もあり、産まれてすぐ背曲がりになる個体もいるのですが、このように後天的に、しっかりと成魚になってから背曲がりになってしまう個体が一定数存在するのです
そして、これらの後天的な背曲がりをよく起こす個体に共通することがあります。それは、
1:銀色(体外光)がしっかりと背中にのっていること
2:赤色系のヒカリ体型メダカであること
1について。遺伝子(DNA)は決して安定な化合物ではありません。細胞内の反応性環境、毒物、紫外線や放射線などによって、絶えず損傷を受けています。DNAの損傷は 細胞の老化や死亡などを引き起こす原因となります。またその損傷にも様々なタイプがあります。
◎ 脱プリン反応
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私は、この脱プリン反応が原因なのではないかと思っています。ヒカリ体型の背中の銀色は、アミノ酸のグアニンというものが移動したものでもあるからです。
つまり、銀色(グアニン)が背中にのっている個体ほど、DNAの損傷を受けやすいということになるのではないか、ということです
実際、写真の個体もそうですが、背曲がりの個体を集めてみると、面白いくらいに銀色がのった個体が多いのです
ゆえに、遺伝だけでなく後天的に背曲がりになる個体が多い、と仮説を立てることができるのです。
前述したように、紫外線もDNA損傷の原因になりえます。ヒカリ体型を外で飼育していて、日光を浴びせたことで背曲がりになったという経験を、私はもちろん知り合いの多くが経験しています。
それ故に、ヒカリ体型は強い日光、高水温に弱い、と私は結論付けています
2についてが、私もまだ分かっていないのですが、やはり赤色系統のメダカであるヒカリ体型はよく背曲がりをするのです そもそも、赤色のメダカに銀色と言うのがのりにくいのです。相性がよくないのでしょうか…。青色系統のメダカに銀色がのっても、それほど背曲がりは多くないのに…不思議です
きっと、色素による相性などもあるのでは…?と思っています。何かわかる方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。
つまり、銀色が強い(綺麗)な個体ほど後天的にダメージを受けやすいということになるので、私は銀色の個体ばかりが出ないように、わざと調整を行っています
例えば、銀色ばかりをかけ合わせると、100匹銀色が産まれても、うち30匹ほどが背曲がりになってしまいます。(3割)
しかし、50匹が銀色、50匹が銀なし、だとどうでしょう。50匹の3割である15匹だけが背曲がりになるということになり、全体の背曲がり数を減らすことができます
このように、自分の品種の特性を理解して、調整していくことも大切なのです
長くなりましたが、ヒカリ体型についてでした。
まとめると、ヒカリ体型の難点は
① 見分けがつけにくい
② 背曲がり(後天的なものも含めて)が多い
ということでした。しかし、それを補って余りあるくらい、たくさんの魅力をもち合わせているのも事実です
ヒカリ体型の特性を理解し、上手に付き合っていきたいですね
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