コロッケ調教師のナイショ話!

コロッケ調教師のナイショ話!

福田真広厩舎 / 大井競馬場小林分場

5月20日
オーナーの依頼を受け、北海道トレーニングセールに参加しました。

私自身、6年ぶりの参加。

札幌へ行くこと自体も6年ぶり。

前日に厩舎周りで気になる馬をチェック。翌日に、調教を見た後に改めてチェック。

1歳セールと違い、実際に走っている姿を見れるのは嬉しいです。
またセールからデビューまでの期間が短いのもトレーニングセールの魅力。

近年、トレーニングセール出身の活躍馬は少ないですが、新馬戦勝利を目指して頑張ります!

今年の夏は本当に暑かったですね。


皆さんご存知のように馬は多湿と暑さが苦手です。

涼しい時期には元気いっぱいの暴れん坊さんでも、暑いと途端に大人しくを通り越して元気がなくなります。


厩舎でも出来る限りの暑さ対策を行なっています。

屋根には冷たい井戸水を流して建物自体に熱をもたない工夫を。厩舎内の気温は2〜3度下がり明らかな効果を感じます。




馬房は換気に気をつけ、扇風機もフル稼働。

今年からはアンペアをあげて1馬房につき扇風機2台体制に。



これだけでも随分と違い、大きく体調を崩す仔もいなく、夏を乗り切りました。

ただこの暑さがデフォルトとなったら、エアコン必須ですね。

来年の夏までには、何らかの対策を行います。


レース後は、すぐに冷水で馬体を冷却し、電解質を与え十分に飲水させます。



レース後に熱中症の症状のある仔は、すぐに獣医師を呼び補液も行います。


主催者も、装鞍所引きつけ時刻を送らせ、パドックの周回数を減らしたり、装鞍所・パドックへのミスト設置、洗い場への冷水シャワー設置など対策を行って頂いています。


競馬場・厩舎が少しでも馬に優しい環境になるよう、今後も管理を工夫していきたいです。




413日 船橋競馬11R

管理馬ミッキーワイルド号が急性心不全のため

レース中に亡くなりました。


今でもミッキーワイルドの姿を夢に見ます。


決まって、気持ち良さそうに走っています。

こうやって人間は記憶を美化して自分を守っているのでしょう。


ただ目覚めた瞬間、夢とは裏腹に亡くなった時の顔がパッと浮かんで来ます。


その度に


原因は何?

見逃していた予兆はなかった?

なぜ防げなかった?


と私は考えます。


競走馬は故障との戦いでもあります。

ただ故障を心配して仕上げが甘くなることは、その時点で競走馬の命を放棄しているようなもの。

競走馬は成績を出すことでしか、生き残っていくことが出来ません。


自分の関わっている仔は、精一杯可愛がり鍛え抜く。

それが私に与えられた使命だと思っています。