オーナーの依頼を受け、北海道トレーニングセールに参加しました。
私自身、6年ぶりの参加。
札幌へ行くこと自体も6年ぶり。前日に厩舎周りで気になる馬をチェック。翌日に、調教を見た後に改めてチェック。
1歳セールと違い、実際に走っている姿を見れるのは嬉しいです。
またセールからデビューまでの期間が短いのもトレーニングセールの魅力。
近年、トレーニングセール出身の活躍馬は少ないですが、新馬戦勝利を目指して頑張ります!
今年の夏は本当に暑かったですね。
皆さんご存知のように馬は多湿と暑さが苦手です。
涼しい時期には元気いっぱいの暴れん坊さんでも、暑いと途端に大人しくを通り越して元気がなくなります。
厩舎でも出来る限りの暑さ対策を行なっています。
屋根には冷たい井戸水を流して建物自体に熱をもたない工夫を。厩舎内の気温は2〜3度下がり明らかな効果を感じます。
馬房は換気に気をつけ、扇風機もフル稼働。
今年からはアンペアをあげて1馬房につき扇風機2台体制に。
これだけでも随分と違い、大きく体調を崩す仔もいなく、夏を乗り切りました。
ただこの暑さがデフォルトとなったら、エアコン必須ですね。
来年の夏までには、何らかの対策を行います。
レース後は、すぐに冷水で馬体を冷却し、電解質を与え十分に飲水させます。
レース後に熱中症の症状のある仔は、すぐに獣医師を呼び補液も行います。
主催者も、装鞍所引きつけ時刻を送らせ、パドックの周回数を減らしたり、装鞍所・パドックへのミスト設置、洗い場への冷水シャワー設置など対策を行って頂いています。
競馬場・厩舎が少しでも馬に優しい環境になるよう、今後も管理を工夫していきたいです。
4月13日 船橋競馬11R
管理馬ミッキーワイルド号が急性心不全のため
レース中に亡くなりました。
今でもミッキーワイルドの姿を夢に見ます。
決まって、気持ち良さそうに走っています。
こうやって人間は記憶を美化して自分を守っているのでしょう。
ただ目覚めた瞬間、夢とは裏腹に亡くなった時の顔がパッと浮かんで来ます。
その度に
原因は何?
見逃していた予兆はなかった?
なぜ防げなかった?
と私は考えます。
競走馬は故障との戦いでもあります。
ただ故障を心配して仕上げが甘くなることは、その時点で競走馬の命を放棄しているようなもの。
競走馬は成績を出すことでしか、生き残っていくことが出来ません。
自分の関わっている仔は、精一杯可愛がり鍛え抜く。
それが私に与えられた使命だと思っています。