目以外のなにかで ものを見たことがありますか? | 言葉は言霊 ~話す言葉によって未来が変わる~

言葉は言霊 ~話す言葉によって未来が変わる~

人の身体は、食べたもので作られる
人の心は、 聞いた言葉で作られる
人の未来は、話した言葉で作られる

いい言葉を聞いて、心を豊かにし
いい言葉を話して、明るい未来を作りましょう

先日、とっても不思議な体験をしてきました。

 

それが、

ダイアログ・イン・ザ・ダーク

 

 

ネットニュースで知って

速攻で申し込んだのです。

 

 

 暗闇の中での対話は

 誰もが対等になれる

 

このキャッチコピーに惹かれて申し込んだ

ダイアログ・イン・ザ・ダーク

 

 

これは、

視覚障害者の案内により、

完全に光を遮断した

”純度100%の暗闇”の中で

視覚以外の様々な感覚や

コミュニケーションを楽しむ

ソーシャル・エンターテイメント


これまで世界47カ国以上で開催され

900万人を超える人々が体験しているそうです。

 

 

当日は少し遅れてしまったので

到着したときには、全員集合していて

まさに暗闇の扉を開ける寸前

 

 

遅れてしまった私を

アテンドの女性が気持ちよく迎えてくれ

「良かった…」とホッとすると同時に

扉が開きました。

 

 

そこは異空間で真っ暗

 

 

通常は、暗闇に目が慣れて来て

なんとなくカタチがわかるものですが

時間が経っても何も見えません。

 

 

視覚障碍者の方が持つ白杖と

仲間の肩につかまりながら歩くのですが

アテンドの方はスイスイ歩きます。

 

 

まるで見えているかのようで

きっと、透視メガネでもつけているんだな

 

そう思っていました。

 

 

当の私たちはというと、

歩くのも小幅で

周りをさわりながら

たどたどしく歩いていきます。

 

会場がどれくらいの広さかもわかりません。

 

 

全員で輪になって腰を置き

ボール遊びをします。

 

「どなたか受け取りたい方はいますか?」

「は~い」

 

ブラインドサッカーで使われるボールを

相手に向かって転がすのですが

声のする方向がわかるのです。

 

そして、100%相手に届くのです。

 

全く見えていないのに。

 

 

「それでは電車に乗ります」

 

電車の座席に座り

発車サインが鳴り、走りだします。

(実際は音だけ)

 

目的地へ着き、電車を降り

食事会場へ移動するのも真っ暗の中

 

アテンドの方が、

手際よく席割をしてくれるので

指定された場所に座ります。

 

隣に誰が座っているのかは見えないけど

誰かがいる気配は感じます。

 

見えないけれども、

感じることができるのです。

 

 

そして、数名の方が手分けして

食事を出してくれるのですが

 

何色の器で?

どれくらいの量で?

どんな食材で?

というのがわかりません。

 

それでも、手に持っていると

きっとこの器は赤い色だろう

にんじんだな

とか、味覚が敏感になっているのがわかります。

 

 

どなたかが

「大変ですね」とねぎらいの声をかけると

「私たちはこれが普通ですから」と

 

 

これが普通?

 

 

きっと、毎日この仕事をしているから

暗闇の中にいるのが普通、ということなのかな

 

そう思っていました。

 

 

そして、光の世界に戻ってくると

仲間の顔やアテンドをしてくれた女性の顔が見えます。

 

 

その時に気づいたいのです。

 

なんと、アテンドの女性は全盲で

光の世界がないということに。

 

視覚に頼らずに生きているからこそ

手や足の繊細な感覚をお持ちなのだということに。

 

そして同時に思いました。

 

目が見えることは、

なんて幸せなことなんだろうって。

 

 

目が見えること

耳が聞こえること

臭いを感じられること

話ができること

手や足が動くこと

 

 

改めて普通じゃないな、

感謝しなくちゃいけないな

 

 

そう思いました。

 

ダイアログ・イン・ザ・ダーク

 

ぜひ、一度体験なさってみてください。