みんなが美しい言葉を使うようになれば | 言葉は言霊 ~話す言葉によって未来が変わる~

言葉は言霊 ~話す言葉によって未来が変わる~

人の身体は、食べたもので作られる
人の心は、 聞いた言葉で作られる
人の未来は、話した言葉で作られる

いい言葉を聞いて、心を豊かにし
いい言葉を話して、明るい未来を作りましょう

日本語検定委員会が主催する「日本語大賞」というものがあります。

 

エッセイや作文を対象としたコンテストで、

カナダの小学校に通っている漆谷修真君(5年生)の作文がこれ。

 

 

ぼくには、一つ年上の姉がいる。

一つしか年が変わらないので、仲が良い分、けんかもよくする。

けんかすると、お互いにひどい言葉を投げつけたり、

ひどい時にはたたいたりけったりしてしまう時も。

それが日常茶飯事だ。

 

ある日、

いつものように姉とけんかをして、カッと頭に来たぼくは

「おまえなんて、死んでしまえ。」、と姉に向かって大声でさけんだ。

 

それに対抗して姉も、

「あんたこそ、死んじゃえばいいんだ。」 と言い返してきた。

 

毎回、どちらかがなくまでけんかは終わらない。

だけど、 その日はいつもと違った。

 

いつ もはだまって見ている母が

「そんなひどい言葉を使わないで。 言霊が宿るよ。」 と悲しい顔でぼくたちに言った。

 

母の悲しい顔とそのなぜか重みのある言葉のせいか、

ぼくたちはそれ以上ののしり合うことなく、けんかはそれで終わった

 

そして、初めて耳にするその 「言霊」 という言葉にぼくは興味をもっ た。

 

その後、母は言葉には魂が宿って現実になることがあるという話をしてくれた。

 

ぼくは、何となく不安な気持ちになって、家にある国語辞典で調べてみた。

 

ところが、 今で分からない言葉がのっていなかった事なんてなかったのに、「言霊」 はのっていない。

 

それでも好奇心の方が勝って、インターネッ トを使って調べてみた。

 

最初にびっ くりしたのは、

「ことだま」 と入力すると「言葉と霊」で「言霊」と変かんされた。

 

「言葉の霊」 と考えると、ますます怖くなってくる。

 

「言霊」とは、言葉にこもっているとされる不思議な力で、

良い言葉を発すると良いことが起こ り、

不吉な言葉を発すると悪いことが起こると日本では昔から信じられてきたそうだ。

 

ぼくは心臓の奥深くがとても痛くなっ た。 

 

ぼくの大切な姉に何かあったらどうしようと不安な気持ちでい っぱいになったの だ。

 

けんかをして一時的な感情で使ってしまった言葉にとても後悔した。

 

ぼくは小さい頃から、

親に「物には神様がいるから、 最後まで大切に使おう。 」 と言われてきた。

 

だから、今は「 言霊」も、言葉にきっと神様のような何か重厚なものが存在するから、それを大切に使

っていくことで、ぼくの周りでは良いことが起きてみんなが幸せになるんじゃないかなと思った。

 

そして、 それはぼくの周りだけでなく、

テレビや雑誌、SNSの中にあふれている無責任なひどい言葉に対 しても言えることで、みんなが美しい言葉を使うようになれば、もっと世の中がより良い方向に向かってい くのではないかと思った

 

そう、言葉には魂があるのだ。

 

 

みんなが美しい言葉を使うようになれば・・・のくだりは

反省させられます。

 

大人が見本を示さないといけないですね。