では、なぜこのように急テンポで大難が日本に迫って来たのか。
世間の人々は誰もその根本原因を知らない。
日蓮大聖人様は富木殿御返事に
「仏法は体のごとし、
世間は影のごとし。
体曲れば影ななめなり」と。
また「法門申さるべき様の事」には、
比叡山で修学した三位房に対し、
伝教大師の正系門家・比叡山の濁乱にこと寄せて、
他国侵逼について次のごとく仰せ下されている。
「仏法の滅不滅は叡山にあるべし。
叡山の仏法滅せるかのゆえに、
異国 我が朝をほろぼさんとす」と。
叡山は、伝教大師が六宗の邪義を破折して「法華第一」の正義を打ち立てた、
像法時代における日本唯一の正法の寺であった。
しかし第三・第四の座主 慈覚・智証が
真言の邪法を取り入れ、
「法華経第一」の正義を消滅させてしまった。
このことに寄せて、
日蓮大聖人様は
他国侵逼の大難起こることをお示し下されたのであります。