亡国の前兆は異常気象だけではない。
一国社会にも現れております。
その第一が人の心の荒廃です。
最近の、目を覆うばかりの凶悪犯罪の頻発は
一体どうしたことか。
毎日・毎日、新しい殺人事件が発生している。
人々の心がみな、地獄・餓鬼・畜生・修羅の
四悪道になってしまったのです。
数日前も、愛媛県西条市で女性の遺体が入った
スーツケースが見つかった。
遺体は、76歳の女性であった。
犯人はなんと40数歳の長男だったという。
どうしたら自分を産み育ててくれた母親を
殺すことができるのか。
立正安国論には
「一切の人衆皆善心無く、
唯繋縛・殺害・瞋諍のみ有って
互いに相讒諂し、枉げて辜無きに及ばん 」と。
「繋縛」とは縛り監禁すること、
「殺害」とは殺人、
「瞋諍」とは瞋り(いかり)争うこと、
「讒諂」とは讒言(ざんげん)したり諂う(へつらう)こと、
「枉げて辜無き」とは、
何ら罪なき者まで巻き込んでしまうことです。
国中が仏法に背き、
諸天がその国を捨てるとき、
このような荒んだ社会になるのです。