沖縄に海中道路と呼んでいるところがあって、そこで夜通し過ごすのが趣味でした。
一人でも、友達とでも、恋人とも。
その先に伊計島ってところがあって。
その島が大好きでした。
そこで、とくに寒い日に車で上着を被って寝ているのが趣味でした。
少しだけ、窓を開けて波の音を聞いてたな。
ユーチューブみたり、映画みたり。
そこでいろんな夢をみたり、一人で越えるべき夜を超えてみたり。
人肌をかりちゃいけない場面に、ずっとよりそってくれた場所でした。
そこで、寒くて目が覚めて、缶コーヒーを買って、朝日を見ながら家に帰って仕事に向かう、っていうルーティーンをやってました。時々、パトカーがやってきて心配されたりもしたなあ。
そこで、みたものや聞いたもののおかげで、もう1日生きてみよう、って何回も思ったなあ。
色形はめくらまし
ステージ上の人はとても光ってて
美しいけど
うつむいる姿がうっすら透けている
基本的に悲しい
みんなそうだろ
どうせ
自分の浅ましさ
どんどん忘れて
忘れられなくて
卑怯になって
狂ったみたいに洗い流して
また汚れて
悪者になって
一人になって深呼吸
昔の記憶に逃げ込んで
安心して
いつも目の前のものがすり抜けていく
はじめてそれをやめたいと思っている最近です。
しっかりって言葉が嫌いだったけど
報われたいなあ
とか柄でもないことを考えています。
何が?て聞かれるとよくわかってないけど。
実家と呼んでいた、海中道路泊を卒業できたんだろうなー、やっと。
10年かかった。
あ、でも寒い日にやってみて、最高だから。