さて、インダクション・コースで怒涛の2週間を過ごしてプレゼンを2本して、日本でならLink and Motivationがやってそうなチーム・ビルディングのワークショップを受け、その後もなんだかんだと課題を一緒にこなしているうちのグループなんだけど、ちょっとずつ状況は変わってきている。
その前に、衝撃の事実としては、グループの名前が「アキ・ヒーローズ」となった。こっちではアキで通しているぼくの名前が、ほんとはアキヒロなんだよと徐々に回りに知られてくるにつれ、アキはヒーローなのかと、特に男子たちが喜んでその名前を呼ぶようになり、そしてワークショップで過半数の支持を受け、うん、決まった。別にこの名前を使って何かしなきゃいけないわけでもないので、どうでもいいことなんだけど、ある程度の存在感を示せているらしいなぁとか、割と愛されてるなぁとか思ってみた。ネタとしてはおいしい。
話をグループに戻せば、メンバーはジェイソン(ギリシア男)、レズ(イギリス男)、シュルーティ(イギリス女)、アルベナ(ブルガリア女)、タオ(ベトナム女)とぼくの6人。
明確なリーダーはいない。インド系イギリス人女子のシュルーティが適任だとぼくが思っているのは、いちばん時間に正確で、感情をあらわにしないし、割と冷静に考えるタイプだから。肌の色は浅黒くて、小柄で、学部は会計だったらしい。時々ぼくの言葉数が少なかったりすれば、気を使ってくれている様子も見られるし、グループを仕切るスキルはあまりないようなんだけど、彼女をファシリテイターにすれば、グループの議論とタスクの分配とモニターが、一番うまく行くのではないかと考えてる。
ジェイソンは、おもしろい。長身、ヒゲ面、彫りの深いラテンの男らしく、時間には恐ろしくルーズ。待ち合わせ時間は彼に限って30分前を指定した方がいい。それでもきっとその時間に目覚めるくらいだろう。英語も話すのはあまりうまくないんだけど、でも聞くのはぼくよりずっと上手なようだ。議論によく面白い視点を持ち込んでくれる。ぼくはありふれたフレームワークで、とりあえずまとまったものを、なるべく高いクオリティで時間内に完成させようと考えるタイプなので、いつもジェイソンには驚かされる。
おもしろいのは、彼はなぜかいつも僕の味方をすること。「Hey, my leader」とか言ってくるし、ややこしくて行き詰った議論になると、俺はアキに賛成だ、と逃げる。たぶんぼくが割とリアリスティックでシンプルに考えると判断してくれてるんだと思う。「アキです。日本の神様です」というギリシア語での自己紹介を教えてくれたのもこいつ。
レズはイラン系イギリス人。割と合理的に考えるし、慌てないでモノゴトを進めるタイプ。最近なぜか存在感が薄いと思ってたら、昨日メールが来て病院に運ばれたと。今日になって電話で事情を聴くと、風邪薬の副作用か何からしい。ついでに話し込んでると分かってきたことには、今のグループのタスクの進め方にあまり賛成できなくて、とりあえずどうなるかと様子を見ているらしい。若干、露骨やなと思わないでもないが、気持ちは良く分かる。ぼくも同じことを考えてるので、体調が回復した頃にはまたがんばってくれそう。
ブルガリア人のアルベナは、ブルガリア語とロシア語とギリシア語と英語を話す。映画のマネジメントを勉強したこともあるらしく、そんだけいろいろやっておいて24才だってのがなんかすごい。長めの髪を後ろでしばっていて、時々キャップとかかぶってる、どちらかと言えばオトコマエの部類。考え方としては、まどろっこしいのが嫌いで、まずシンプルなプランを立てて、やってみればわかるでしょ系。
残りのタオが問題児。小柄で可愛らしく、目つきが鋭く、ハキハキとしていて、早口で話す、いわゆる出来る女かと思いきや、どっこい、やることなすことが裏目に出るタイプ。しゃべってるんだけど考えてない、考えてみてるんだけど、実現不可なプランを立ててしまう。で、「今週は毎朝9時に集合よ」って言った翌日に、「ごめん、医者に行くから、明日に変更して!ごめんね!」みたいな感じ。遅刻率はほぼ100%を誇る上に、誰かが自分より遅いと責める、みたいな理解不能なことばかりしている。
授業が始まり、1ヶ月が経過して、明らかにタオが孤立。ミーティングでは相変わらずぺらぺらと話すんだけど、見事に信用を失ってしまってる。次から次へと非現実的なプランを話しては、自分でそれを台無しにしていく。レズはそれが行き詰るのを待っている状態で、たぶんジェイソンとアルベナはどうにかしなきゃなぁと考えている。ぼくは最近良くタオを止める発言をして、それにジェイソンやアルベナが乗ってくれる感じ。で、折衷案的なものをシュルーティが提示して、とりあえずそれでいってみる、となるのが今の状況。