昨年度のファンデの間、いちばんよくつるんだクラスメイトのチョンミンが、今日は進学先へと去って行った。先週、元フラットメイトたちがあちこちへ去ってしまって、今度はクラスメイトがどっかへ行ったわけで、ぼくの寂しがりようといったら哀れだ。でも、なんか今日はさらに哀れなことになったような気がする。
いや、大学院の一週目がとてもタフで、この週末はすっかりくたびれていたのだけど、とりあえず最後くらい見送ろうかと思って、バスに乗って彼女んちまで行って、なんかろくに会話もなく、荷物だけタクシーに詰め込んで、あっけなく見送って、むこうのフラットメイトに「これだけのために来たの?すごくいい友達ね」とか笑顔で言われちゃう感じの、バカバカしい午前中のお出かけをしてきた。
少なくともここ半年と少しくらいの間は、共にアサインメントに苦しみ、同じSVに指導を受け、メシも何度も一緒に食ったし、むしろどうでもいいことで電話かけたり、新しい場所へ遊びに行くときに割と気楽に誘える、良い友人だったと思うんだけど、つうか、思ってたんだけど、それが誤解であったと確信するに十分なくらい、今日の先方の対応はよろしくなかったと思う。
荷物が大量で、引越しってのはいつも忙しく、バタバタしていたのは否めないんだけど、それでも、苦楽を共にした友人を最後に見送りに行きたかったし、会いたかったし、話をしたかった。そして、それなりの対応みたいなのを、ぼくは期待しちゃってたのよな。文字にして見りゃ、バカなのはぼくの方だ。勝手な感情を押し付けちゃってさ。とりあえずバイバイって言いたかっただけなら、これで目的は果たせてるんだし。でも、どうしようもないの。気分は、悪かった。
すごく良く分かったのは、自分自身のバカバカしさ加減だ。ぼくが仲良くできる人、一緒にいて気楽な友人って言うのは、自分とよく似た部分を持っていることが多いと思うんだけど、今回すっかり腹に落ちたのは、その共通点の一つは、基本的に自分のことだけ考えてて、忙しいときには他人なんて知らねえと、その都合のいい距離の取り方だった。同じコースで同じように忙しくしていたり、同じように長すぎる夏休みを持て余していたり、都合の良いときには近づき、めんどくさいときにはさようなら。自分の都合から軸足をずらさない強さは、確かにぼくとチョンミンじゃそっくりだ。
人の善意を裏切ること。いちばん性質が悪いのは、裏切る側は別にそんなつもりじゃないことだ。ただ「それどころじゃない」ってだけ。いろんな理由があるかもしれない。つまんない理由がひとつだけ、だけどそれが本人とってはすごく大きなことで、アタマの中はもう一杯になっちゃってるのかもしれない。一生懸命な行動をしながら、人を傷つけたことにだって気付いちゃいないし、それどころか、いつまでも気付きやしない。
今までに自分がしてきたことは、こういうことかと考えて、びっくりするほど落ち込んだ。自分がかわいそうなんじゃなくてさ、ひどいやつだなあと。てかさ、ぼくの罪はこれよりずっとひどいことばかりだ。都合がいいから近づいてくる人じゃなく、善意だとか、愛情だとか好意の感情で近づいてくる人ほど、深く深く傷つけることになるんだから。大切な人を大切にすることに、自分の状況だとか、勝手な理由だとか、そういうのは関係ないんだと、今さら思うわけで。