前回からのマホガニー物の紹介が終わり、ローズウッド・サイドバック物へと移っていますが、今回ご紹介するギターは、RG-800 と同クラスの YAMAKI Y-70D です。

 YAMAKI Y-70D は、YAMAKI ウッドクラフトシリーズの最上位機種、ヤマキギターの傑作アコースティツクギターで、オール単板 、 サイドバックがローズウッドのリアルヴィンテージギターです。 当時のヤマキの最高傑作とも言われています。YAMAKI  Y-70Dは、マーティン、ギブソンなどの当時の有名ブランドギターと同じように、音のよい日本製ヴィンテージギターの傑作ギターで、当時の日本のギターの品質の高さと素晴らしいサウンドを両立させていた数少ない、演奏性のよいギターでもありました。 

 こちらのギターは、 当時1年足らずの間だけしか作られず、製造本数がとても少ない希少、レアモデルでもあります。人気の高さから、現在は、ほとんど市場には出ることはありませんから、引き合いも多く、出ればすぐ売れてしまう場合が多いようです。  ブレーシングにもスキャロップ加工が採用されていて、音量も大きく、よく鳴るギターです。

 この個体もY-60Dと同様に、大きくバランスよく鳴るギターです。この価格からは考えられない、作りと材に恵まれた素晴らしいギターです。

 

 

 

(画像1)ポジションマークは寄木になっています。

 

(画像2)PGはローズウッドです。

 

(画像3)ネック裏もきれいです。

 

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(画像8)オリジナルペグです。

 

(画像9)ウッドバインディングはメイプルです。

 

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《まとめ》

 1970年代の国産アコギを代表するギターの一つが、このYAMAKI Y-70D だと思います。材料、作り、価格、サウンドすべてに素晴らしいものを持っているギターは、中々ありません。今で言う Morris のリミテッドシリーズがこれに当たりそうですが、ロースウッドの W-LTD はサイドバックは合板なので、やはりこのYAMAKI Y-70D と同等とはいきません。

 音のバランスも良く、YAMAKI らしい大きな鳴りと奥ゆかしい倍音、優しく温かい音色等その素晴らしさは、まさしく世界に誇れるジャパンヴィンテージだと思います。

 

《次回のアコギ》 

 次回の紹介アコギは、Master 100M です。