今回ご紹介するギターは、TAMA TG-80 と同じ価格でスペックもよく似ている1982年頃の Headway HD-308 です。

 ヘッドウェイは、マスタービルダーでもある百瀬恭夫氏がブランド立ち上げ時より生産に携わっています。百瀬氏は20歳まで家具職人をしていましたが、1964年に「富士弦楽器製造株式会社(現在のフジゲン)」に入社してギター職人へと転身。1969年に入社した「有限会社林ギター」で作っていたギターが、卸売業者「株式会社クロス楽器」の八塚恵氏の目にとまります。百瀬氏の技術と情熱に惚れ込んだ八塚氏は「日本で最高品質のギターを作る」ことを目指し、1977年に百瀬氏を含む数名で「株式会社ヘッドウェイ」を立ち上げます。

 この個体も、その初期 Headwayのころのもので、カラッとしたトーンで軽快に大きくなります。私のMartin D-18 の1981年と比べてもそう引けは取りません。いいギターです。

 

 

 

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(画像2)傷は少なめです。

 

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(画像8)ペグはオリジナルロゴ入りです。

 

(画像9)バインディングも丁寧です。

 

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《まとめ》

 私が初めて Headway に出会ったのは、学生時代のころで、楽器店に飾っていたものを少しつま弾いた程度でした。でもその時の感覚は、本当にMartinにすごく似ているという印象で、よく鳴っていて、きれいな音だったことを覚えています。

 しかし、その頃はHeadwayはあまり知られてなく、地味な印象が強かったので、買おうとは思いませんでした。

 でも今から考えると、モーリスを買わずに Headway にしておけばよかったと、つくづく後悔します。誰にもあることだとは思いますが、それは置いといて、マホガニー物のこの HD-308 は、本当にBright and Light という言葉が似あう音が良い素晴らしいギターです。

 

《次回のアコギ》

 次回の紹介アコギは、Rider RG-800 です。